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《ジャニーズ性加害》藤島ジュリー社長が被害男性と直接面会…そのとき彼女が語った「謝罪の言葉」とは

『ユー。ジャニーズの性加害を告発して』#2

source : ノンフィクション出版

genre : エンタメ, 芸能, 社会, 読書

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実はジュリー氏と対面していた

 実はこの約2週間前、ジュリーさんサイドから連絡があり、2時間ほど対面で話し合った。ジュリーさんと会うのはジュニア時代を含めて初めてだし、どんな人なのだろう、どんな思いでいるのだろう、嘘をつかれたらわかるだろうし、そんなことになったら嫌だな、と思っていた。

 実際に会うジュリーさんは、なにか、皇族のような品のある雰囲気をまといつつ、かわいらしさもある人だった。そのジュリーさんは僕に謝った。

「私は本当に知らなかったの。本当なのね……。申し訳ない」

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 さすがに彼女も、これまで出てきている様々な証言や証拠を見て、ショックを受けていたのだと思う。

「でも、私にも守らなければならないものがある。そして傷ついてほしくない人たちがいる」

 事務所の現役のアイドルの中には、ジャニーさんからの行為を受けていない人もいるだろう。

「本気で、みんな、されてないって言うのよ。でもカウアンが一番わかると思うんだけど、されてても言いたくないという気持ちもあるから、そこを掘り下げたくない」

 その言葉はすごくリアルな気持ちとして伝わった。

カウアン氏が伝えたこと

 一方で、僕もこう伝えた。

「ジュリーさんは顔を出して、説明した方がいいと思いますよ」

 それから2週間後、ジュリーさんは顔を出して謝った。歴史的瞬間だ。大きな一歩だと思った。そしてこれから事務所が生まれかわることによって、被害者たちの気持ちも少しずついい方に向かうことを心から願っている。

ユー。 ジャニーズの性加害を告発して

ユー。 ジャニーズの性加害を告発して

カウアン・オカモト

文藝春秋

2023年8月9日 発売

《ジャニーズ性加害》藤島ジュリー社長が被害男性と直接面会…そのとき彼女が語った「謝罪の言葉」とは

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