松野長官「漏洩の事実ない」 中国軍ハッキング報道
https://www.sankei.com/article/20230808-6MFRPD5FBJNZBDZN3Y6ZKYX53Y/
浜田防衛相「情報漏洩確認されず」 中国軍ハッキング報道
https://www.sankei.com/article/20230808-6AP75WUB2VNINAUGDAK6HBG5DQ/
何よりも衝撃を受けたのは…
一連のワシントン・ポスト紙の報道を受けて、セキュリティクラスタだけでなく安全保障クラスタも大騒ぎになっており、何よりも衝撃を受けたのは2点、
(1) 「お前んとこ、入られとるがな」とアメリカ様に怒られが発生した後、2年近くも対処ができておらず、下手するといまだに人民解放軍さんに我が国の防衛システムに入られている恐れがある(うえ、入られた結果、何をされたのかまだ良く分かってない)こと
(2) 「お前んとこ、入られとるがな」とアメリカ様に言われたということは、そのアメリカ様もまた我が国の防衛システムに自由にお出入りされておられることもまた明らかなのであって、我が国の防衛システムは何でそんなに頭ゆるゆるインターネットなのってこと
であります。記事中では、人民解放軍がこれらの防衛ネットワークに侵入した経路について明らかにはされていません。しかし、アメリカ側から防衛ネットワーク上からマルウェアやそれ由来の不審な外部通信を検知し対処するチームの派遣を提案された話もセットで出てきていることを考えれば、16年のネットワーク侵入以降もずっと問題があったことになります。さらに、防衛省の上級の職員や政治家あるいはその秘書などを経由して中華製マルウェアが混ざったファイルを防衛ネットワーク内に展開し、結果として見事感染した可能性は否定できません。
そうなると、単純に事態対処としてアメリカ様が「なぜか」日本の枢要な防衛ネットワーク内に中華製マルウェアが存在していることを突き止め、警告した話はあくまで対症療法だということになります。何故ならば、侵入のプロセスの特定まではなかなかできない以上、防衛ネットワークを汚染した手法や人員を排除できず、それらが残る限り、引き続き、いつでも、ネットワークへの侵害は行われる危険と隣り合わせであり続けるからです。