〈あらすじ〉
フランソワ(ピエール・アルディティ)と息子のドニ(イヴァン・アタル)のデュマール親子は、ともにオーケストラの指揮者として、パリ音楽界に名を馳せていた。
ある日、フランソワに一本の電話が入り、ミラノ・スカラ座の音楽監督を依頼される。夢にまで見た快挙に浮かれる父親を、ライバルでもあるドニは素直に祝福できない。翌日、スカラ座の総裁に呼び出され、「昨日の電話は“デュマール間違い”だった」と打ち明けられたドニは、苦渋の決断を迫られる。
〈解説〉
『バルニーのちょっとした心配事』のブリュノ・シッシュ監督・脚本作。父子の葛藤と和解を、クラシックの名曲とともに描く。88分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★☆父と息子が同じ職業だと、こういう複雑な感情も。クラシック音楽の世界、厳格さばかりではなく、意外なおかしみもあり。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆既視感のある話を、わかりやすい芝居で見せる。いまどき珍しい湯加減だが、さすがに盛りすぎ。駄目押しは要らなかった。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆どの場面にも気まずさ、衒いと意地があり、父息子それぞれの心情が切なく面白かった。それを一掃する結末には驚く。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆『TAR/ター』からすると旧来型だが、権力闘争の主題を父と息子の絆に巧く変異転送させた。小澤征爾オマージュも。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆音楽は演奏されて初めて音楽になる、と実感できるマエストロが紡ぐ音。ルポルタージュ的な映像、父子役の2人に星。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『ふたりのマエストロ』(仏)
8月18日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
https://gaga.ne.jp/MAESTROS/