藤井アナ さきほど会見の最中に橋田さんの表情をずっと私たちは映すことになっていましたが、もし不安を感じたら映さなくてもいいですよ、と私たち言ったんですけど、このまま映してくださいと言ったのは、他の被害者や関係者への思いもあったのでしょうか。
橋田さん もちろんです。僕自身がこうして苦しんだ結果、きちんとこう事実が認められて、顔が出ても大丈夫ということを提示できれば、いろいろな人たちの勇気に……。元ジャニーズJr.の人たちだけではなくて、性被害を含め、いろいろな人権の問題を抱えている人たちにも勇気になればいいなと思いました。
藤井アナ 今後、ジャニーズ事務所側にはどんな対応を求めたいですか?
橋田さん 一人ひとり、抱えている問題、求めていることは違う。一人ひとりに耳を傾けて聞いてくださればいいなあと思います。
藤井アナ ジャニーズ事務所だけではなくエンタメ業界全体が変わってもらいたいという会見の言葉に大きく頷いていらっしゃいました。どういう思いなんですか。
橋田さん 僕自身が最もそれを、一番と言っていいほど求めていたことなので、(中略)ジャニーズ事務所が率先して変えていくことで、全体がジャニーズ事務所のおかげでよくなったという結果になってほしいと僕は純粋に思っている。やっぱりこういう風に(特別チームが)言ってくださるとそれに向けて物事が進んでいけば……。僕ひとりの発信だとなかなか難しいと思いますので。
自分の意見よりも当事者の「思い」を伝えた藤井アナ
藤井アナは、被害者である橋田康さんに「思い」を話してもらおうと意識していた。自分の考えや決意の表明などよりも、なにより被害者である橋田さんの、ジャニーズ事務所やエンタメ業界、「マスメディアの沈黙」に対する「思い」を一番大切にして伝えたいという意思が読み取れた。