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舞台版ミュージカル『のだめカンタービレ』にも期待大
さらに10月3日からは、舞台版ミュージカル『のだめカンタービレ』の公演も開幕した。
ここで注目したいのは、主人公・のだめ役の上野樹里と、世界的指揮者のフランツ・フォン・シュトレーゼマン(ミルヒー・ホルスタイン)役の竹中直人の2人が、ドラマ版と同じキャストでミュージカルに登場しているということ。
一人一人のキャラクターが魅力的だったドラマ版において、この2人に共通しているのは、おそらく「音」ではないか。のだめの世界を思い出すときに、すぐさま脳裏に蘇るのは、耳の奥深くに刻まれた、上野樹里の奇声「ぎゃぼー!」「ぷぎゃー!」や、竹中直人のちょっと胡散臭い「のだ~めちゃ~ん」(アクセントも重要)という人も多いだろう。
テレビドラマや映画などの映像作品のように、表情まで寄って観ることができない舞台という場において「声」や「音」の表現は、瞬時に『のだめ』の世界に引き込まれ、没頭できる重要な要素という気がしている。
『のだめ』というエンタメ作品が起こした奇跡
メディアミックスの中で、漫画は漫画、映像は映像、それぞれに異なる良さを持つ作品は数多ある。しかし、ここまで漫画も映像も、さらに今回は生の舞台にまでと、それらが一体感を持ち、同じ世界観の中で同じ空気をまといつつ広がりを見せた作品は、他に類を見ないのではないか。
時代を感じさせず、さまざまなアウトプットの手段の中で、常に驚きや楽しさ、ワクワク感を与え続ける『のだめ』というエンタメ作品。その“奇跡”をまだ見続けられることに、ますます期待が高まる。