著者は5人の子育て中の主婦。腹の肉がATMに乗っかり、「画面にものを置かないでください」とエラーが出たことに衝撃を受け、一念発起してダイエットを始めた。とはいえ、家事に追われながらジムやエステに通う余裕などあるはずもなく、できたのは小さな工夫の積み重ねだけ。買う食材をヘルシーなものに変え、すきま時間に運動する。そうした努力を積み重ねることで、約100日で20キロの「脂肪をちぎり捨て」た。本書には、ダイエット生活のスタートダッシュを決める5日間のレシピと軽運動のプログラム、その後のゆるやかに痩せられる生活スタイルの提案、そしてモチベーション管理の実践的な手法がまとめられている。
「著者のインスタグラムを拝見して、実際に20キロ痩せた説得力、痩せ方が健康的なところ、言葉の強さの3点に惹かれて、企画を立案しました」(担当編集者の竹内詩織さん)
たしかに、〈やるか そのままか〉〈脂肪は「のびしろ」〉など、標語としてまとめられたものを筆頭に、小気味よいフレーズが並び、エッセイとしても楽しめる。
発売直後からSNSで読者の輪が広がった。本書を中心にしたダイエットコミュニティづくりには、現在も著者や出版社が積極的に取り組んでいる。本来、孤独な闘いであるダイエットに「支えあい」を取り入れた点も好評の理由か。