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 1億円プレーヤーになった佐藤は、2011年のオフには戦力外通告を受けて、年俸はゼロになった。

「私の場合、気持ちが切れちゃった部分があるんですよね。当時の土井正博ヘッドコーチには『3年間、成績を残してやっと一人前だ』と言われて、頑張って1億円に到達してから目標を失ったような感覚になりました」

「急に打てなくなりました」

 2011年、若返りを図ったチームで活躍の場はなく、そのオフに戦力外を通告された。

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 佐藤に何が起こったのか?

「理由がわかったらよかったんですけど……急に打てなくなりました。ケガもしたし。球団を経営する側からすれば、選手は商品です。商品価値がなくなれば、バッサリ切られるのは仕方がない。プロ野球の世界はそういうもんだと思っていました。だからこそ、いつ切られてもいいようにプレーしていましたし、球団に媚びるつもりもありませんでした。自分が切られた時も、『そういうもんだな』と素直に受け入れました」

 佐藤は2013年に千葉ロッテマリーンズに入団。2014年限りでユニホームを脱いだ。プロでの通算成績は、587試合に出場して打率2割7分6厘、88本塁打、270打点。入団時に「3億円」の目標を掲げた佐藤は、9年間でそれ以上を稼いだことになる。