2/4ページ目
この記事を1ページ目から読む
「新角」は古参の立ち食いそば屋
「新角」という名前の店は高砂の他に有楽町駅のガード下にあった。1970年頃、京成高砂の「新角」はオープンした。その初代のオーナーはその後、有楽町店を経営するために高砂の店を1980年頃、佐藤店主の父、計次さんに譲渡したという。
そして1993年、友法さんが28歳のときに店を引き継ぎ、阪神淡路大震災の直後に計次さんが亡くなってからは奥さん、従兄弟で店を切り盛りしているという。
細い生そばがうまい
さっそく「ほうれん草・あげ玉そば」が登場した。まずつゆをひとくち。これは上品で奥深い味である。以前とは違う気がする。友法店主に訊くと、出汁はムロアジ節をメインに宗田鰹節、鯖節を使っているとか。ムラサキ色の鮮やかなつゆである。
そしてそばをみて驚いた。以前は柔らかい茹で麺だったのだが、今は茹で立ての細身のそばである。ツルツルとのど越しがよい。こちらでは以前から三松屋食品の麺を使用しているが、初めは茹で麺を使っていたが柔らかかったため、友法店主の時代になってから、生麺を仕入れ店で茹で麺を作って提供していたそうだ。
しかし、どうせならコシのある生そばを食べてもらいたいという思いから、注文後に生麺を茹でるよう変更。しかもすぐに提供できるように特注の細麺に変更したそうだ。茹で時間は約2分。都内の立ち食いそば屋でもっとも細い生そばである。ほうれん草はたっぷりのっている。二日酔いの時などは最高の一杯だ。あっという間に食べ終えてしまった。