スタジオジブリの新作アニメーション映画『君たちはどう生きるか』が7月14日に公開され、まもなく4ヶ月。興行収入は85億円を突破し、ロングヒットを記録中です。さらに12月8日からは北米での公開も予定されており、ロバート・パティンソンらが吹き替え声優を務めることも話題に。熱狂はまだまだ続きそうです。
10年ぶりに宮﨑駿監督の新作が公開され、これまでのスタジオジブリ作品を思い返した方も多いのではないでしょうか? そこで、文春オンラインでは「〈アンケート〉あなたが選ぶジブリ映画ベスト1は?」を実施。22日間で20~60代を中心に、617人の投票が集まりました。(※なお1人につき、3作品を選び〔1位5点、2位3点、3位1点〕、合計得点で計算しています)
今回は、惜しくもベスト5入りを逃した作品(6位~20位)を、アンケート回答者のみなさんからのコメントとともに振り返ります。(「ラピュタでもナウシカでもない…『あなたが選ぶジブリ映画 ベスト1』圧倒的1位を獲得した作品は?」も公開中!)
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【20位 思い出のマーニー(2014年公開 監督:米林宏昌)】
「海辺の村の風景と、幻想的な音楽。観ていると心が落ち着きます。人は誰しも優しさを求めているのだなと気づく、優しい作品です」(73歳・男性)
「マーニーを演じる有村架純さんの声がとても切なくて素敵でした。主人公の杏奈は幼いころに両親を亡くし、親戚に引き取られますが、養子縁組が世代も国も超えて共通の課題を持っているのだと、再認識させてくれた映画です」(60歳・女性)
「タイトルが現れた時、この女の子にどんな事が起きるのかと想像しただけで、泣けてきました」(62歳・男性)
「『あなたが好きよ、マーニー』という女の子の声が、今でも鮮烈に記憶に残っています」(27歳・女性)
【19位 かぐや姫の物語(2013年公開 監督・脚本:高畑勲)】
「美しい四季や自然の風物を背景に、現代にも通じる格差や貧しい者への差別などを描いたところが高得点です。墨絵や淡彩の絵画を思わせる映像も素晴らしい」(72歳・女性)
「『絵が動く』というアニメーションを見ることの根源的な喜びを存分に味わわせてくれた傑作。躍動感に満ち満ちた描写は今も鮮明に記憶に刻まれています」(62歳・男性)
「かぐや姫の『生きている実感があれば、もっと幸せになれた』というセリフが忘れられません。誰かを愛すること、自由に生きていくこと。その尊さを実感して、観るたびに涙が溢れます」(28歳・女性)
「生まれる命と失われていく命。何度見ても飽きない作品」(72歳・男性)
「水彩画のようなおぼろげな画風と、人間の情愛の深さと儚さ。『美』と『残酷さ』が同居したような作品ですが、私たちが生きる現世も、必ず出会いと別れは付きものであり、絵空事とは言い切れない不思議なリアリティーを感じました」(62歳・男性)