「ここはあくまでも実験工房でファクトリーとして位置付けています。店も狭いし、来てもらうにも限界があります。そこで、近所のマルシェに定期的に参加したり、キングスカイフロントの出店エリアで、弁当を作っておいてもらったりしています。また知り合いを通じて、飲食店に十割そばを卸したりしています。お弁当はすべて手作りで評判もいいんです。将来的にはここをファクトリーとして稼働させ、どこかに店舗を置いて販売していければと思っています」
今日のお弁当「蕎麦屋の海苔弁」はなかなかのボリュームで600円はお得だ。これは自分の考えだが、このプリンなどのスイーツは既存のそば屋さんに卸せば売れると思うし、そばも十分通用するクオリティだ。イベントへの参加だけでなくそういうニーズを見出していくことも必要だと考える。
店の名前に込めた二人の想い
最後に瀬戸店主に今後の抱負とお客様への挨拶を頂戴した。
「当店の商品は、お子様からお年寄りまで楽しんでいただける商品だと思います。厳選したそば粉で作る十割そば、そば茶プリンなどのお菓子、お惣菜も店で作っています。もっと皆さまの目に触れることができるように、工場がフル稼働するように、情報も発信していきたいと思います。最高のそば粉で打つ年越しそばも頑張って作ります。是非ご賞味ください」
日本でも神奈川県藤沢市鵠沼橘の「蕎麦粉食堂Buckwheat」、東京都稲城市の「ダイニングキッチン エルツ」のようにそば粉を使ったパスタ料理を提供する店も散見する。ガレットのチェーン店なども登場している。そば粉をもっと広い視野でアレンジする店が今後増えていくのかもしれない。
江戸時代の商人達は毎月の最終日(晦日:みそか)に、商売繁盛で無事に過ごせたことを慰労しそばを食べたという。それが大晦日だけ残って「年越しそば」になったという。瀬戸夫妻も今年の年末「年越しそば」を作って頑張るとか。「粋に味わう MISOCAのとき」は既存のそばの味も踏襲しつつ、新しいジャンルに挑んでいる姿が清々しいと思う。これからも応援していこうと思う。
INFORMATION
「粋に味わうMISOCAのとき」
住所:神奈川県川崎市川崎区殿町2-6-23
営業時間:11:30~20:30
定休日:日祝
https://www.misocanotoki.jp/
https://www.instagram.com/misocanotokijp