1ページ目から読む
2/6ページ目

 南西から北東にむかって走る武蔵野線の高架ホームは、東武東上線の線路を跨いで走っている。東上線側は北朝霞駅ではなく朝霞台駅という。この事実上同じ駅なのにもかかわらず駅名が異なるというのは、お客の立場にすればいささかサービスが悪いような気がする。改札口ももちろん別々で、乗り換えるためにはいったん外に出て駅前広場を歩くことになる。

 

 ……などと説明すると、とても不便なように聞こえてしまうかもしれないが、乗り換えに要する時間は急げば5分ほど。新宿駅で京王線から埼京線に乗り換えるほうがよほど時間がかかる。

 人の流れもほとんどが乗り換えだから、人波に体を委ねていれば迷うこともない。とどのつまり、北朝霞駅での武蔵野線と東武東上線の乗り換えは、まったくよくできた便利なターミナルといっていい。

ADVERTISEMENT

じつは「池袋の次にお客の多い駅」。駅前の様子は…

 相方の東上線朝霞台駅も、お客の数は多い。東武東上線では池袋・和光市に次ぐ第3位。和光市駅は地下鉄直通列車に乗りっぱなしのお客も含まれているから、改札口を抜けている人の数では池袋の次だ。

 2022年度の1日平均乗降人員は、約14万4000人。乗車人員にすれば7万人程度ということになろう。JR側が約6万4000人だから、ほとんどのお客がこの駅を乗り換えで使っているということがよくわかる。

 

 では、駅の周りはどうなっているのだろうか。武蔵野線の高架下にはロッテリアや立ちソバ店があり、東武の橋上駅舎のコンコースにはドトールコーヒー。駅前ロータリーの向こう側にある雑居ビルにはミスタードーナツも入っている。

 
 

 乗り換え客は使わない武蔵野線の北側の駅前にはセガフレード。つまり、北朝霞駅の駅前風景は、おなじみのチェーンが揃っているごく普通の“郊外の駅”というわけだ。

 

 駅の周りをぐるりと歩こう。セガフレードのある北側から少し進むと、スーパーチェーンのオリンピック。駅のすぐ目の前には飲食店や商業施設の入ったビルがあり、ビジネスホテルも建つ。