〈あらすじ〉

 妊婦のベラ(エマ・ストーン)は橋の上から身投げをするが、天才外科医のゴッドウィン(ウィレム・デフォー)によって奇跡的に蘇生する。自身の胎児の脳を移植されたベラは、少しずつ言葉を覚えて成長していった。ゴッドウィンの教え子マックス(ラミー・ユセフ)は自由奔放な彼女に惹かれ、2人は結婚することになる。

 しかし、ベラは「世界を自分の目で見てみたい」という欲望に突き動かされ、放蕩者の弁護士ダンカン(マーク・ラファロ)とともにヨーロッパ横断の旅へ。世界を貪欲に吸収していくベラはやがて知性に目覚め、自らの力で真の自由と平等を見つけようとするが――。

〈解説〉

 新生児の知能から人生を生き直す女性の、奇想天外な冒険を描く。監督は『女王陛下のお気に入り』のヨルゴス・ランティモス。第80回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞受賞。142分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆奇蹟的な蘇生で別人格に、という設定は呑み込みづらいが、意志的な太眉のE・ストーンの演技と時代色。怪奇味も少々。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★★堪能した。濃密で泡立ち豊かな映像とひりひりする笑いが、J・スウィフト的な世界で炸裂する。血湧き肉躍る武者修行だ。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★衣装、インテリア、特撮の全てが見応えあり。しかも仰天のSEXシーン。男の執着心と女の自分探しの果てに笑いも。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★滅茶苦茶面白い。古代の神話と最新の思想が凶暴なエネルギーで結合した様な迫力。破格の原作を含め全てハイレベルだ。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆女性版フランケンシュタイン神話。『籠の中の乙女』以来の衝撃。最高に相性のいい役に出会った時、女優は輝きを放つ!

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

哀れなるものたち(英)
1月26日(金)より全国公開
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