「西冬彦とは?」と思ってたら、監督から「映画に向けて一緒に練習したいので」って連絡が事務所のほうに来たんです。
ーー『ハイキック・ガール!』を見たきっかけは。
宮原 映像作品って、まったく興味がなかったんですよ。見てもドラマの『ごくせん』とか『ROOKIES (ルーキーズ)』くらいで。
『ハイキック・ガール!』は、道場の人たちに「見てごらん。マジですごいから」って言われて、何の気なしに見てみたら「ヤバい……」って。
カンフー映画や稽古でなんとか技を覚えて撮影
ーー『ハイキック・エンジェルス』で演じたのは、高校のアクション映画部に所属するカンフー少女。ずっと空手をやってきたゆえに、カンフーのフォームでアクションするのに苦労したとのことですが。
宮原 すんなりとはいかなかったですね。撮影に入るまでの稽古期間が4ヶ月くらいあって、その間に私がなにが得意なのかを西さんがチェックしてくれて。飛び蹴り系が得意ということで、そのあたりの技を盛り込もうとか進めていって。
あと、ジャッキー・チェンとかブルース・リーとかの映画のDVDをドドッと渡されて、「このモノマネをするだけでもいいから」と言われて。それでも、ジャッキーなんて戦ってる最中におちゃらけたりするじゃないですか。そういう加減なんかもわからなくて「どうしたらいいんだろう?」ってすごく悩みました。
西監督から「お前は、いまサモ・ハン・キンポーだから」と言われても「どういうこと?」だったし、「これが『死亡遊戯』のあれだよ」とか言われても「どこですか?」って状態で。でも、1日6時間ぐらい稽古に付き合ってくれたのもあって撮影までにはなんとか覚えていきましたね。
撮影序盤で足首を骨折
ーー撮影自体は楽しくできましたか。
宮原 楽しかったのと、しんどかったのと、半々でした。撮影期間は2週間ほどだったんですけど、私、2日目ぐらいに左足首を骨折しちゃって。
骨折したときは、痛くなかったから気づかなくて。撮影が終わって、お風呂とかご飯を済ませて、共演してる子たちと一緒にいたら足が真紫になっていて。撮影初日にブヨに刺されてたので、毒が足首に回ったと思ったんですよ。でも、色が色だから「これじゃあ大変なことになる」と焦ってきて、監督とプロデューサーに「すいません、足が真紫になっちゃって。昨日のブヨかも」と言ったら、真夜中だったけど皮膚科に連れてってくれて。
そうしたら「これは足が折れてるので、整形外科に行ってください」となって、整形外科に行ったら「すぐに固定しましょう」と。「いま映画の撮影中だから、サポーターにしてください」って先生にお願いして。