1ページ目から読む
5/5ページ目

ーー2023年1月22日にアマチュア大会「RISE Nova」で、試合開始15秒でKO勝利。4月21日にプロとしてRISE本興行に出場し、試合開始39秒KO勝利。KOした瞬間は、どういった気持ちでしたか。

宮原 空手だと、KOさせると反則に当たるんで「あ、やっちゃった……」って感じで、反省まではいかないレベルでへこむんですけど、キックボクシングの場合は、相手が倒れたら「立たないで」と必死に願う感じですね。私、体力がないので、試合が続いちゃうと危ういかもしれないので。

 だから、アマチュアの大会でもプロの大会でも、ゴングが鳴った瞬間に「終わった~」っていう、ホッとするような嬉しさがやってきました。4月21日の試合は、練習がきつかったので、練習が終わるうれしさのほうが大きかったかもしれないです。

ADVERTISEMENT

 

念願のラウンドガールとしてリングに立ち…

ーーそのプロ戦では、試合を終えた直後にラウンドガールも務めているんですよね。試合の結果がどうであれ、ラウンドガールとしても出ようと?

宮原 あまりにボコボコにされて失神なんてことになったらムリだろうけど、私の気持ち的には歩ける状態ならば何が何でも立ちたいなと。もう、目が腫れていようが、鼻血が出ていようが、立たせていただけるんだったら立ちたいという気持ちでしたね。

 あの日は、人生で5本の指に入るくらいうれしかった日で。ラウンドガールとしてリングに戻ったら、会場のみんなが拍手で迎えてくれて「華音、華音」って呼んでくれて、スターになった気分でラウンドしてました。テンションがヤバくなっちゃって、帰ってからSNSの返信とかすべてやったりして、次の日に仕事があったのに朝7時くらいまで起きてましたね。

 

「アクション女優といえば宮原華音だよね」ってぐらいになりたい

ーー2023年は『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』や『仮面ライダーガッチャード』のクロトー役で、アクション俳優としての存在感を放っています。

宮原 「この身長で動けるのはすごいよ」と言っていただけることが多いので、もっともっとできる技も精度も上げていって「アクション女優といえば宮原華音だよね」ってぐらいになりたいですね。もちろん、アクションのないお芝居中心の作品も呼んでいただけるようにもなりたいです。

 4歳ぐらいの子供がいる友達がいて、その子供が『ガッチャ―ド』を見てる写真とか送ってくれてうれしいんですよ。あと、親戚の子供が小1と年中さんなんですけど「『ガッチャード』見てるよ」って写真が送られてきて「ありがとー」って喜んでたら「これが欲しいんだって」ってライダーベルトの写真が送られてきて(笑)。「そういうことか」って、クリスマスに買ってあげました。

撮影=三宅史郎/文藝春秋