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他人の不機嫌はあなたのせいではない…「何かしてしまったのかも」と不安になりがちな人が抱えている"認知のゆがみ"

source : 提携メディア

genre : ライフ, ヘルス, 社会

note

「疲れた表情をしていた、私といて楽しくなかったんだ」

・ネガティブ“だけ”を見る

物事には良い面と悪い面の両方があるはずなのに、悪い面ばかりに目がいく、というディストーション。一般に「マイナス思考」といわれるものが、これにあたるかもしれません。

テストの点数が100点満点中80点だったとき。「80点もとれた!」とポジティブな面を見るのではなく、「20点分も間違ってしまった……」というネガティブな面に気をとられ、落ちこみます。

大好きな人と多くの時間を楽しく過ごせた一日でも、ある瞬間にわずかに恋人が見せた疲れた表情が気になり、「嫌われたかもしれない」と気に病んでしまうのです。

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それ以上にたくさんのポジティブな瞬間があったはずなのに……!

「褒められたけど、本心ではないだろう」

・良いところを認めない

ポジティブな出来事や結果を否定・軽視する考え方のクセです。

人から褒められたり、「あれは良い経験だったよね」と声をかけられたりしたときに、「いや、でも……」とつい否定的な言葉で打ち消してしまう傾向が、とくに日本人には多いかと思います。

テストに合格しても「たしかに合格はしたけれど、簡単な問題だったから誰でも受かる」「他の人にとっては大事なテストかもしれないけれど、私にとっては重要ではなかった」などと、ポジティブな出来事の価値を下げようとします。

人に優しくされたときにも、「ビジネスの都合上、優しくしているだけ。本心ではない」と感じたり、「今日は、たまたま相手の機嫌がよかっただけ」と捉えたり、受けとったポジティブな気持ちをなかったことにしてしまいます。

いやいや、ポジティブな物事は素直に受け止めようよ! ということですね。

「誘いを断られた、私のことが嫌いなんだ!」

・論理の飛躍

目の前の現実から根拠もなく飛躍して、悲観的な結論に結びつけてしまうのが、「論理の飛躍」です。

「心の読みすぎ」や「勝手な未来予知」と呼ばれる飛躍の種類があります。