発売直後にチケットが完売することで知られている人気の上映会「台湾文化センター 台湾映画上映会」が、リム・カーワイ監督をキュレーターに迎えてリニューアル。その第1回が5月15日、慶應義塾大学キャンパス(横浜市港北区日吉)で開かれた。
同上映会は2016年から台北駐日経済文化代表処台湾文化センターが開催、台湾の今を描いた名作、意欲作を紹介してきた。今回も7作品中6作品が日本初上映となる魅力的なラインナップで、10月までに7回開催される予定だ。
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『金魚の記憶』チェン・ホンイー監督、俳優の小川紗良が登壇
この日上映されたのは、今年3月に台湾で劇場公開されたばかりの最新作『金魚の記憶』(日本初上映、公開未定)。上映後のトークイベントには、同作のチェン・ホンイー監督と文筆家・映像作家・俳優の小川紗良さんが登壇。会場の教室を埋めた映画ファン、慶應大学生を前に、台湾映画の魅力について語った。その模様を一部紹介する。
『金魚の記憶』
ふとしたことで出会った裕福なビジネスマンである中年男と、若いカップル。次第に心を通わせ、親密になっていく3人だったが、突然起こった凄惨な事件がその関係を変えていく。その裏には、周到に仕組まれたある計画があった――。
スタイリッシュな映像美、ミステリアスな語り口、赤裸々な性描写に釘付けとなること必至の人間ドラマ。2023台湾金馬奨最優秀撮影賞受賞。
監督:チェン・ホンイー(『台北セブンラブ』他)/出演:リー・ミンジョン、ハンク・ワン、ホン・チアン/2023年/台湾/117分