1ページ目から読む
4/5ページ目

 プレゼンターとして楽天執行役員でKobo賞の責任者・高橋宙生さんと、タレントの山崎怜奈さんが登場すると、またひときわ会場の雰囲気が明るくなった。山崎さんの進行が非常に丁寧で、あ、本好きな人だ、ということがすぐにわかる。

 特に、同じ番組でラジオパーソナリティとして共演している今村翔吾さんとの掛け合いや、『推す力』〈新書部門大賞〉での、アイドル評論家の第一人者・中森明夫さんから捧げられた熱いスピーチなどは、山崎さんならではのシーン。これは運営側の人選のヒットではないか。

「まさにそうですね。人選は非常に難しくて、とにかく本が好きな方であることと、若い層に訴求できる方ということで山崎さんに依頼しました。結果、想像以上にしっかり準備をしてくださって。もっと早くから依頼してくれれば受賞作をすべて読んでもっと深い話ができたのに、と悔しがってくれたほどでした。今村さんや中森さんとの関係性も、まったく偶然だったのですが、とてもいい彩りになったと思います」(森下さん)

ADVERTISEMENT

いよいよ「小説(海外編)」部門の大賞発表!

感無量の受賞!

 そして、『暴食のベルセルク』や『ダンジョンの中のひと』、『悪役令嬢は死神パパに復讐がしたいのに!』といったコミックの受賞タイトル(どのタイトルがどの部門かはぜひ賞の公式サイトでお確かめあれ)に混じって、ひときわ異能……じゃなくて異彩を放つ、いや、逆に一周回って違和感がない気もしてくる『異能機関』の受賞である。

 山崎さんに翻訳の要諦を尋ねられ、「偉大な作家の肩に乗せてもらって世界を見るような快感があります。ちょっとだけ作者のフリができるのが嬉しかったりしますね」とにこやかに答える白石さん。おめでとうございます!

山崎さんから盾を授与される白石朗さん