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田原俊彦と共演後、月収15万円→6000万円に爆増、愛車はポルシェに…「ジャニーさんが俺でいいって」野村宏伸(59)が明かす『びんびん』シリーズ出演の経緯

野村宏伸さんインタビュー #2

2024/06/30

genre : エンタメ, 芸能

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 角川映画『メイン・テーマ』のオーディションで薬師丸ひろ子の相手役に選ばれてデビューし、ドラマ『教師びんびん物語』で大ブレイクを果たした俳優・野村宏伸(59)。

 今年でデビュー40周年を迎える彼に、『メイン・テーマ』撮影時の様子、憧れの存在だった松田優作との出会いと交流、『教師びんびん物語』をはじめとする『びんびん』シリーズへの出演経緯などについて、話を聞いた。(全3回の2回目/3回目に続く)

俳優の野村宏伸さん ©石川啓次/文藝春秋

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松田優作さんの立ち姿を見て鳥肌が立ちまくり

――『メイン・テーマ』の撮影中に松田優作さんと会ったとのことですが、どういったシチュエーションで?

野村宏伸(以下、野村) ジャズ・シンガーの役で、(桃井)かおりさんが、出ていたじゃないですか。日活のスタジオにジャズ・クラブのセットを組んで、かおりさんが歌っているシーンを撮ったんです。

 で、ふと見たら優作さんがスタジオの隅に立っているんですよ。かおりさんと優作さんは仲が良かったので、スタジオに見に来たんじゃないですかね。こっちは「ヤッバ!」ですよ。松田優作さんが立っている姿は、いまだに鮮明に覚えているというか、鳥肌が立ちまくりましたからね。

 ほんと、(薬師丸)ひろ子ちゃん、かおりさんと会っても緊張しなかったし、色めき立つこともなかったんですよ。でも、優作さんは全身の電気が走ったというか。

学校へ行ったら、みんなが教室に覗きに来て…

――なにか交流は。

野村 撮影が終わったら、飲みに連れて行ってくれて。その後も何回か。『メイン・テーマ』の完成披露の後にも、優作さん、かおりさん、監督の森田(芳光)さんと飲みましたね。

 下北沢にレディ・ジェーンって、優作さんが通ってた有名なバーがあるじゃないですか。そこに連れて行ってもらったりして、そういう思い出は、すごい宝物ですね。

 優作さんが監督と主演を務めた『ア・ホーマンス』(1986年)の現場を見学させてもらったり、優作さんにはすごくかわいがってもらいましたね。

角川映画『メイン・テーマ』で俳優デビューを果たした(写真=野村宏伸さん提供)

――松田さんとは、どんな話を。

野村 映画の話が多かったかな。でも、優作さんは歌舞伎とかいろんなものを観ていてね。「こういうのが良かった」とか、そういった話を「ああ、そうなんですね」って聞いてる感じ。あんまり、ベラベラしゃべる人じゃないんでね。

 ほんと、ずっといてほしかったですよね。共演もしたかったし。会えて話せたってだけでも、すごいことですけどね。

――角川映画に出演、相手は薬師丸ひろ子となると、学校でも大騒ぎでしたでしょうね。

野村 新聞に載ったりして、ニュースにもなったんでね。学校へ行ったら、みんなが教室に覗きに来ましたよ。1年生、2年生も集まって、「誰? 誰?」「あの人?」みたいな。

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