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スランプに苦しむゴシック作家を世話するうちに…女性2人の間に芽生えた“奇妙で親密な絆” 「Shirley シャーリイ」を採点!

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〈あらすじ〉

 1948年、バーモント州。作家のシャーリイ(エリザベス・モス)はスランプに苦しんでいた。大学教授である夫スタンリー(マイケル・スタールバーグ)は補佐として採用したフレッド(ローガン・ラーマン)とその妻ローズ(オデッサ・ヤング)を家に呼び寄せ、部屋と食事を提供する代わりに、家事と妻の世話をしてほしいと告げる。

 ローズはシャーリイの大ファンだったが、彼女の非常識で加虐的な言動に幻滅。ところが、2人の間に奇妙で親密な絆が芽生えると、それが若い夫婦にとっての試練をもたらすことになるのだった――。

〈解説〉

 ジョセフィン・デッカー監督の長編第4作。ゴシック作家シャーリイ・ジャクスンの伝記や小説をもとにした心理サスペンス。107分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆実在した女性作家の伝記的映画だが、案外、たんたんとした展開。それでも主演のE・モス、妖気を漂わせて見ごたえあり。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆入念な脚本が米国東部知識層の面倒臭さをよく炙り出している。ただ、観客に同意を強いてくる匂いが、やや鼻につく。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆小説と現実の虚実を綯い交ぜに描くのなら、もっと恐怖に晒されたかった。毒気を放つシャーリイの姿は見応えあったが。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆#MeToo以降の『バージニア・ウルフなんかこわくない』といった趣。幻想的な映像設計は意欲的だが多少あざとさも。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆シャーリイ・ジャクスンが憑依したかの如きモスが最高。でも物語を伝えるためのイメージの使い方がスリルに欠ける。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©2018 LAMF Shirley Inc. All Rights Reserved
配給:サンリスフィルム
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Shirley シャーリイ(米)
7月5日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開
https://senlisfilms.jp/shirley/

スランプに苦しむゴシック作家を世話するうちに…女性2人の間に芽生えた“奇妙で親密な絆” 「Shirley シャーリイ」を採点!

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