この黄斑という、目でものを見る中心の色素を補うには、ルテインという栄養素が特に重要といわれています。ケール・ゴーヤ・ほうれん草など緑の濃い物や卵などの黄色いものに含まれていますので、40歳をこえたらこまめに摂取するほうがよいでしょう。タバコもリスク因子といわれていますので注意が必要です。

“シミ”は皮膚だけでなく目にもできる

病気ではないのですが、紫外線を浴びる事で皮膚にシミができるように、目にもシミができます。皆さんは鏡をみたときに「赤ちゃんの白目はきれいなのに、年齢を重ねるにつれて白目にくすみが出てきた」「シミがでてきた」と感じたことはないでしょうか?

目も、紫外線により茶色くなったり黄色く変化したりします。

ADVERTISEMENT

いくら肌やそのほかの見た目をキレイにしても、目がくすむと年齢を感じさせてしまうので、目に紫外線を当てないようにケアをすることはあなたの見た目年齢を若く保つうえでも重要なのです。

また、見た目の変化では、色素班というシミ以外に瞼裂斑(けんれつはん)というのもあります。これは黒目と白目の境の場所の白目が盛り上がってしまう状態です。黄色くくすんで見えてくることもあり、特に水平のラインの場所が白く変化してきます。異物感が出ることもありますし、見た目にも目立ってしまう事があります。

一番の原因は紫外線ですが、目をこすってしまうなどの物理的な刺激も悪影響となりますので、気を付けていただいたほうがいいでしょう。

特に近年は、目の周りのクマとり手術や美容の皮膚レーザーなど、皮膚に対しては多くの美容的アプローチをされる方がいますが、目のケアを怠ってしまうと瞼と目の年齢差が際立ってしまいます。

こうした美の観点も含め、紫外線が強い日にはサングラスや帽子・日傘を使うなど、毎日の対策・目のケアを怠らないようにしていただければと思います。

平松 類(ひらまつ・るい)
眼科医 医学博士
愛知県田原市生まれ。二本松眼科病院副院長。「あさイチ」、「ジョブチューン」、「バイキング」、「林修の今でしょ! 講座」、「主治医が見つかる診療所」、「生島ヒロシのおはよう一直線」、「読売新聞」、「日本経済新聞」、「毎日新聞」、「週刊文春」、「週刊現代」、「文藝春秋」、「女性セブン」などでコメント・出演・執筆等を行う。Yahoo!ニュースの眼科医としては唯一の公式コメンテーター。YouTubeチャンネル「眼科医平松類」は20万人以上の登録者数で、最新情報を発信中。著書は『1日3分見るだけでぐんぐん目がよくなる! ガボール・アイ』『老人の取扱説明書』『認知症の取扱説明書』(SBクリエイティブ)、『老眼のウソ』『その白内障手術、待った!』(時事通信出版局)、『自分でできる!人生が変わる緑内障の新常識』(ライフサイエンス出版)など多数。