「混合家族」という新しい家族の形を示すカマラ・ハリス

 さらに、カマラの夫エムホフ氏はスピーチで、カマラについて次のように語りました。2014年にカマラと結婚してから子どもたちふたりが彼女を、「カマラ」と「ママ」をかけて「ママラ」(Momala)という愛称で呼ぶようになったこと、息子夫婦が結婚式でカマラに司祭役(あなたは××を妻として愛することを誓いますか?と聞く役)を頼んだこと、娘からの電話に政治的な危機に直面した時と同じくらいの真剣さで受け答えをするカマラを見て、「自分の家族をカマラに託したことが自分の人生の中で一番いい判断だった」ということ。「だから、あなたも自分の家族の将来をカマラに託してほしい」と〆たのです。

「混合家族」のカマラ・ハリス一家。The White House, Public domain, via Wikimedia Commons

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 さらに、エムホフ氏は自分の子どもたちが「自分自身、元妻、カマラのことを三つの頭がある育児マシーンと呼ぶ」ことについて話し、「混合家族」(Blended Family,。血の繋がっていない、結婚によって家族になる人をも含むブレンドされた家族)の現実を語り、元奥さんとカマラ二人に同時に感謝の念を述べました。エムホフ氏は元の奥さんと良い関係を保っていたこともあって、大人三人で協力して子どもたちを育てたというわけです。これは、共和党の副大統領候補であるJ・D・ヴァンス氏の「カマラ・ハリスのように子どもを持たない悲しい人は、自分が惨めだから国ごと惨めにしようとしている」という侮蔑的な発言への直接の応答でもありました。