1ページ目から読む
2/5ページ目

――両足でピョンピョンは、5歳ならありがちな動作っぽいですが。

へち やっぱり、違和感を抱くほど繰り返してたんだと思います。ただ、可能性が高いとなっても、さっきも話しましたけど、一時的に出て治まることはよくあることなので。

――それは運動チックだったわけですね。音声チックは、いくつぐらいから?

ADVERTISEMENT

へち 音声チックは、幼稚園の年長さんあたりで。ブタがブヒブヒするみたいな感じで、鼻をガーガー鳴らすのをやめられなくて。止めたくても止められないというのがチック症なので。親に「やめられないの」と訴えてたそうで。私もさすがに記憶が曖昧なんですけど、同じクラスの男の子から「ブタじゃん」って言われましたね。やっぱり、言われてイヤだったのは覚えてます。

――そうしたとき、両親はどんな言葉を。

へち 当時は特になにか言われた記憶もなく、見守っててくれたというか、そんな感じだと思うんですけれども。いずれ治まるかもしれないというのもあったでしょうね。

 

「ものすごいボリュームで、教室で叫び出し…」小学生時代の症状

――幼稚園や小学校で、自分以外にチック症の子はいましたか。

へち 小学生のとき、弟の友達でチックしてる子がひとりいて。「あの子チックしてるなあ」と思って、親に「チックしてたよね」って聞いたら「ああ、そうなのよ」って。

――小学校とか、普通にいましたよね。目をパチパチやっている子とか。

へち そうです、そうです。ほんと、ちっちゃい子はけっこういるんですよ。

――小学生になると、現れる症状も変化していったのですか。

へち 小学校は重症だった時期があって、叫び声が止められなくなったんです。ものすごいボリュームで、教室で叫び出すと、その階すべてに響き渡るくらいで。もちろん、学校の先生がクラスメートたちに私のことをちゃんと説明してくれて。おかげで、ある程度は理解してくれるようになりましたね。

 叫ぶ症状のピークは小2からで、小1の頃は運動チックだけでした。いまもあるんですけど、首振りがやめられなかった。あまりに振りすぎて頭が揺れるから、頭痛がするほどで(笑)。

 

ゲーム中は症状がひどくなる

――先生は、どのようにクラスメートに説明を。

へち まず、チックは病気なんだと話して。で、鼻クソほじってる男の子に「おう、それチックだぞ」とか言って、みんなを笑わせて、空気がなごむようにしてくれたんです。それでグッとみんなも理解してくれて。