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驚くことに、結婚・出産後に演じた役がことごとく良いのだ
2023年元日にGENERATIONS from EXILE TRIBEの片寄涼太との結婚を発表。同年8月に第1子を出産し、その数カ月後には撮影現場に復帰した土屋。驚くことに、結婚・出産後に演じた役がことごとく良いのだ。
「どうしちゃった?」というぐらいに、どの役も跳ねている。努力家の土屋のこと、出産・育児休暇(といっても驚異の短さなのだが)のあいだ、復帰に備えて新たな演技のトレーニングを受けた可能性はある。あるいは、愛し守る家族を得て、彼女の中の何かがスパークしたのかもしれない。
『赤羽骨子のボディガード』(2024年)の尽宮正親はこれまでのどの役よりもぶっ飛んでいるし、『Shrinkー精神科医ヨワイー』(2024年/NHK総合)で演じた精神科の看護師役での抑制の効いた芝居も白眉だった。そして、2024年秋の『海に眠るダイヤモンド』である。
土屋は百合子役でオファーをもらった後、役柄の難しさに悩み、プロデューサー・新井順子と監督・塚原あゆ子に会ってみっちりとディスカッションをし、出演を決めたという。「心技体」の「心・体」はもともと備わっていた土屋太鳳が、結婚・出産を経て「技」も身につけた。これからどんな役を演じて、どんな新しい世界を見せてくれるのか、楽しみでならない。