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確認や念押しをされると報告がしづらくなる

理由その2:確認や念押しが、スリップした際の告白するハードルを上げてしまう

「確認」や「念押し」をされた際、相手は「うん」や「わかってる」としか言えません。

当たり前ですが、「じゃあ、離婚します」と言われることがわかっていながら「実は、スリップをした」と打ち明けるはずがありません。

確認や念押しをされた翌日にスリップをしてしまうというケースもあります。その場合、前日のあなたからの念押しに対して、「うん」と答えた手前、告白をする心理的ハードルがとても高くなってしまっているからです。

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「この人はすぐに嘘をつくんです」「嘘をつかないようにしてほしい」と話される家族もたくさんいます。しかし、嘘とは「つくもの」ではなく、「つかされる」ものです。

本当のことを言っても、責めたり叱られたりしなければ嘘はつかないのです。繰り返しになりますが、あなたが目指すゴールは、相手が「渇望が出た」「スリップをした」――、そうした際に、相手があなたへ報告をしてくれる存在になることです。

不安になったら一人で溜め込まないこと

理由その3:何度も①〜③の言動をしてしまうのは、自分の中にある不安を相手にぶつけることで解消したいから

「またスリップをしていたらどうしよう」「また警察から連絡が来たらどうしよう」――。

こうした不安が沸き起こる気持ちはわかります。しかし、その不安を相手にぶつけることで、結果的に相手の不安や渇望が高まるだけでなく、スリップの報告もしづらくなってしまっては本末転倒です。

「確認」「念押し」「蒸し返し」は、依存症患者の治療を妨げる三大禁則として覚えておいてください。

一方、あなたが依存症のパートナーとの関係に不安を覚えたのなら、思いっきり感情を吐き出して構わないのです。

ですが、場所は選ばなければいけません。急に不安が高まったからといって、その場でそのまま感情を相手にぶつけてしまえば、事態はより悪化していき、あなたの不安も減るどころか増えてしまいます。