新卒で入社した大手IT企業を2か月で辞め、転職先のベンチャー企業はわずか1週間で退職したコンカフェ嬢のゆいにゃさん(23)。中学・高校は「女子御三家」の一角・女子学院で過ごし、その後、早稲田大学法学部に現役で合格。いわゆる“エリートコース”を歩んできた。

 そんなゆいにゃさんが、なぜ安定した年収と職を捨てるに至ったのか。短期間で2度も会社を辞めた“本当の理由”とは? 本人に話を聞いた。(全3回の2回目/3回目に続く

早稲田卒のゆいにゃさん23歳 ©杉山秀樹/文藝春秋

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少しずつ自信を取り戻した大学時代

――中高時代は、成績が悪いことで劣等感に苛まれることが多かったそうですが、早稲田大学ではどんな生活を送っていたのでしょうか。

ゆいにゃ すごく充実していました。フットサルしないフットサルサークルに入って、毎日のように飲み歩いていましたね(笑)。でも、卒業に必要な単位はきちんと取っていたし、簿記や宅建などの資格もいくつか取りました。

 大学生活を通して、「私、やればできるじゃん!」と少しずつ自信を取り戻せたように思います。

――その頃には、中高時代に苛まれていた劣等感はなくなっていたのですか。

ゆいにゃ 今振り返ったら、中高時代の私は「完璧」にとらわれて余裕をなくしていたなって。大学生になって、自分と向き合う時間ができて、やっと自分を客観的に見られるようになりました。

 それだけじゃ解決できないこともあったから、「専門の病院に行って、メンタルの不調と向き合おう」と思ったんです。先生に話したり、薬を飲んだりしている間に、「完璧じゃなくてもいいんだ、自分のペースで頑張ればいいんだ」と、少しずつ自分を受け入れられるようになっていきました。

 

公認会計士を目指しながら就職活動も開始

――今は人と比べることはなくなった?

ゆいにゃ うーん。正直に言うと、今も周りと比べて落ち込むときはあります。だって、世間一般からすると、学校にも会社にも馴染めなかった私は、どう考えても社会不適合者ですから。でも、「そんな私だからできることもあるよね」とは思えるようになりました。

――ゆいにゃさんは、新卒で大手IT企業に入社していますよね。就職活動時の話も聞かせていただけますか。