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ゆいにゃ 最初は、公認会計士を目指していたんです。

 大学生って、暇じゃないですか(笑)。だから、簿記や宅建を受けてみたのですが、特に簿記の勉強が面白くて。どうせやるなら、難関資格の公認会計士を目指してみようと思って、周りが就職を考える大学3年生のときから、勉強を始めました。

大学4年で就職先が決まらず「ヤバい」と焦って…

――しかし、新卒で入社したのはIT企業ですよね。何があったのでしょうか。

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ゆいにゃ 会計士の勉強を始めたものの、想像以上に覚えることが多くて、メンタルがやられちゃったんですよね。少しお休みしてから勉強を再開したのですが、今度は試験の直前に盲腸になってしまって……。

 体は辛いし、大事な時期なのに勉強できなくてどんどん焦りは募るしで、心身ともにダウンしちゃって。

 

 その時は4年生の5月で、ほとんどの同級生たちは就職先が決まっていました。当時の私は、「安定した職に就くのが親孝行だ」と思っていたから、まだ何も決まっていない状態の自分に「ヤバい」と思って。

 でも、公認会計士になることも諦めきれてなかったから、働きながら資格取得を目指せないかな、と少しでも会計に関われそうな会社を中心に受けていました。そして、ご縁があった金融系のIT企業に就職することになったんです。

――周りから少し遅れてのスタートだったとはいえ、結果的に大手企業に就職していますよね。「女子学院卒なら、大学は早慶以上に行かなきゃいけない」と思っていたときのように、「早稲田卒なら、大手企業に入らなければいけいない」という固定概念はあったのでしょうか。

ゆいにゃ いい大学に行って、いい会社に入るのが“成功”なんだろうし、親孝行なんだろうな、とは思っていました。でも、大学の友達には良い会社に行く人もいれば、学んだことや学歴とは関係ない仕事に就く人もいて。

 学歴にとらわれない選択をしている人が周りにいたから、中高時代のように思い詰めることはなかったです。

 

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――入社したIT企業は、どんな会社でしたか。

ゆいにゃ 社員数が多くて、全国に支社があるような、まさに「大手企業」と言われる会社でした。年次に応じて順当に給与は上がっていくし、社食や寮などの福利厚生もしっかりしている。

 私は入社してすぐに開発部に配属されたのですが、入社1年目は座学で勉強しているだけだったから、ほぼ定時で帰れたんですよ。