共にミュージシャンであり、YouTubeチャンネル『コアライオン年の差Life』を運営する、35歳差の夫婦である塩崎裕(しおざきゆたか・69)さんと黄潤雅(ホァンユナ・34)さん。
10回の人工授精の失敗と顕微授精を経て、2023年5月に女児が誕生したふたりに、出産を機に増えたというケンカの理由、第2子をめぐるそれぞれの考え、出産後に寄せられる声などについて、話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)
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子供を担ぐのが大変、目も悪くなってきて…
ーー裕さんは69歳ですが、子育てを通じて体力的なツラさを感じたりしますか?
塩崎裕(以下、裕) やっぱり、こつぶと一緒に遊んでるときですかね。あと、体重が重くなってくるので、担いだりするのがだんだんとしんどくなるんだろうなって。いま、1歳半で10キロくらいだから、まだ大丈夫なんだけど。ただ、ユナに言わせると、うちの子は体が大きいらしいんです。
黄潤雅(以下、潤雅) 成長が早いかも。立つのも歩くのも早かったし、いまはバンバン走り回ってますね。
裕 あと、目もどんどん悪くなってきて。ウンチを拭いても、見落としがあったりして。だから、耳掃除したりとか爪を切ったりとかは、僕が担当じゃないんですけど。さっきも話が出てきたけど、だからといって僕とユナで担当をきっちり分けるっていうのはなくて。暗黙の了解じゃないけど、臨機応変に「これは私がやっておくわ」「僕、やるわ」って感じでやってますね。とはいえ、基本的にユナがやってくれてるところがありますけども。
子育てに関しては、担ぐのが大変とか、目が悪くなってきたとかあるけど、「しんどいな」「キツイな」とはまったく思わないですね。自分の子供の面倒を見るのって喜びなので、そういう考えにはならないというか。
出産後の夫婦間の変化
ーー子供が生まれて、育てていくなかで、夫婦間にネガティブな変化は生じませんでしたか。
潤雅 ケンカが増えた。私が完全に動物化しちゃったところがあって。「子供を守らないといけない」っていう、母性本能の塊みたいになったので。こつぶが生まれたばかりの頃のビデオを見ると、「指! そこ持って!」とか、すっごい口調で塩さんに指示してて。塩さん、よう耐えてたなと思うんです。いまになってそういう私の姿を見ると、子供のことしかなくなってるのがわかる。
助産院から出たあと、しばらく実家にいたんですよ。塩さん、毎日仕事が終わったら実家にすっ飛んできてくれて、いろいろとこつぶの面倒を見てくれてたのにキツイ言い方しちゃってたなって。
しばらくして落ち着いたけど、いままでのような夫婦2人の時間はないので。おっぱいはミルクじゃなくて3時間おきの母乳だから、バタバタしちゃうじゃないですか。もう、前のような夫婦の関係や時間の過ごし方には戻れないことに不安になったし、キツイなと思ったな。これは、多くの夫婦が出産を機に思うことなんだろうけど。