いささか地味な印象を抱かれているきらいがあるが、個人的には京王線というのはなかなかスゴい通勤通学路線ではないかと思っている。
というのも、京王線の特急は新宿駅から1時間に6本。さらに各駅停車が6本、相模原線直通の特急も3本。そこに笹塚駅からは新線新宿・都営新宿線方面から直通してくる快速橋本行き・区間快速京王多摩センター行きが3本ずつ加わる。
つまり、笹塚~調布間には、1時間に都合21本もの電車が走っているというわけだ。それもラッシュアワーの話ではなく、真っ昼間だからスゴい。複々線でもなく、上下それぞれ1本ずつ、計2本の線路にこれだけの電車がひっきりなし。京王線は、他ではなかなか見ることのできない、とてつもない通勤路線なのである。
そんな京王線にあって最大の要衝といえば、調布駅である。八王子・高尾方面に向かう京王線と、多摩センター・橋本方面に向かう相模原線が分かれるターミナル。1日のお脚は実に11万5507人に及ぶ(2023年度の乗降人員)。京王電鉄全線では、新宿・渋谷・吉祥寺に次ぐ、第四の駅だ。
上位3駅がいずれも他路線と接続するターミナルだから、中間の京王単独駅では調布がいちばん、ということになる。
そうなれば、調布駅とはいったいどんな駅なのか、気になるではなかろうか。
京王線“ナゾの終着駅”「調布」には何がある?
調布駅は、地下にホームを持つ駅だ。もちろんもともとは地上にあって、2012年に地下に潜った。いわゆる連続立体交差事業である。ホームは上層・下層に分かれる二層構造。地下の中にあるからなかなかわかりにくいが、かなり規模の大きな駅といっていい。