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「シーサイドライン」誕生直後に生まれたあの場所

 シーサイドラインは、JR根岸線の新杉田駅と金沢八景駅の間を文字通り海沿いを走って結んでいる。沿線には三井アウトレットパークに八景島シーパラダイス、また埋立地にできた工業団地などがある。

 金沢区沖合の埋立地に工業団地を開発するにあたり、その通勤路線として建設されたのがシーサイドラインだ。

 1989年に開業し、その4年後の1993年に八景島シーパラダイスがオープンしている。ちなみに八景島シーパラダイス、京急沿線にあるから京急系列の施設だと思っていたが、調べてみたら西武グループだった。

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 それはともかく、金沢八景駅は金沢区の中核的な位置づけのターミナルであり、同時にシーパラダイスや工業団地へのアクセスの拠点という役割も持つ、ということになる。

 

まずは駅前の様子を見てみる

 駅の周りは商業ゾーンといって差しつかえなかろう。ペデストリアンデッキを囲むように商業ビルが並び、ひととおりのチェーン店なら揃っている。

 駅前広場の向こうには国道16号、横須賀街道が南北に通り、その少し北にはイオンも見える。駅の周りは人通りも絶えず、かといって歩くに難儀するほどのこともなく、都会的でありながらものどかさも垣間見える。そういう駅前である。

 加えて、横須賀街道の北には瀬戸神社という立派なお社が鳥居を構えている。その向かいには、古い料亭の跡と思しき建物が残り、さらにその東側はもう海だ。

 

 平潟湾という、ほとんど四方を陸に囲われた内海で、料亭跡の脇からは海に浮かぶ小島に続く小径。小島には琵琶島神社という小さなお社が鎮座する。こうしたあたりを見るにつけ、やはり金沢八景はその名の通り、景勝の地なのだろう。