「犬、猫以外の野生動物ではない飼育動物」

エキゾチックペット研究会

またWWFジャパンはエキゾチックペットとして以下のようなに定義している。

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「一般的なペットとして飼われている動物以外で、特に外国産の動物や野生由来の動物」

WWFジャパン

犬と猫以外の飼育動物ということでは、ハムスター、ウサギ、ハリネズミといった哺乳類から鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫まで、幅広い動物が含まれる。

しかし犬猫は、人間と数万年にも及ぶ長い付き合いがあるが、それ以外の動物は、ペットショップで販売されているとしても基本、野生由来。昨今は「ペット」として飼われることが増えているエキゾチックアニマルたちの中にも、野生由来の個体が捕獲されて売られている例は少なくない。

「エキゾチックアニマル」の知られざる問題

WWFジャパンによると、特に人気がある爬虫類では、「現在世界で知られている種の35%以上が、ペット取引の対象となっているほか、その対象種の90 %で、野生由来の個体が流通している」という。2016年頃より人気がブーム化したコツメカワウソも、もともとは野生種。生息地の一つであるタイでは捕獲や取引が禁止だが、人気の過熱を背景に、密猟、密輸が横行し、問題になっている。

ハクビシンについても、SNS上では、保護したハクビシンをペットとして飼っている動画が多数アップされており、100万回近く再生されているものもある。ひとたびブームが起きれば、あっという間にペットショップで売られるようになり、エキゾチックアニマルの仲間入りをするだろう。冒頭のハクビシンにしても、「ペットとして飼われていたものが逃げ出したもの」ではないとは言い切れない。

動物をペットと野生動物にわけるのも、犬猫とエキゾチックアニマルにわけるのも人間側の勝手な都合なのではないだろうか。(WWFジャパンは、「リスク(※)の伴う野生動物が存在すること」、そして「そうした動物を飼わない」という意識に変えていく必要があると警告している)