──『小悪魔ageha』人気でしたよね。

北條 自分の服もひめかわ系ファッションでモリモリ、フリフリにしたかったんです。『Popteen』モデルの益若つばさちゃんや、きゃりーぱみゅぱみゅちゃんも好きで、シュシュやリボン、フリルなどの小物をたくさん集めていました。

盲学校時代の北條さん(左、中央)と、北條さんが読んでいた時期の『Popteen』(右、表紙は益若つばさ)

 盲学校には制服がなく、服装のルールもゆるくて「紺のブレザーを着用」ぐらいだったんですよ。当時はAKBブームもあったので、ブレザーにリボンとミニのチェックスカートを合わせて、ニーハイ(膝上丈のソックス)履いて……と、頑張ってました(笑)。

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──楽しそうです。

「鏡の前で分け目を変えたりアクセをつけて、左目側が目立たない研究を…」

北條 でも、いろんな服やヘアスタイルを試しても「左目があればもっとバランスがいいだろうな」という思いは常にありました。盲学校の高等部に進むと、かわいくなりたい気持ちがさらに強くなって。いつも鏡の前で髪の分け目を変えたりヘアアクセをつけて、どうすれば左目側が目立たないかを研究していました。

──10代後半からの写真は、左目を髪の毛で隠しているように見えるものが多いですね。

20歳頃の北條さん(本人提供)

北條 そうですね。その頃からずっと、左側の前髪を長く伸ばして目にかぶせていることが多いです。とはいえ、前髪をあまりに分厚くすると不自然なので「長さはあるけど毛量は薄め」にしたり。バランスが難しいんです。