「週刊文春」記者は、A氏に質問を重ねた。
——中居さんに犬塚弁護士を紹介した?
「それは答えられません。ただ、犬塚弁護士はフジの顧問ではないですよ。番組に出演していただいたり、バラエティ番組で何かあった場合、その都度、ご相談することがありますけど」
1月27日に行われたフジの記者会見。港浩一前社長は「2023年7月以降、(中居に)複数回ヒアリングを行った」と明かし、こう語っている。
「(中居への)聞き取り調査を行えば、新たに多くの人間が知ることになる。積極的な聞き取りを行うことはございませんでした」
フジが中居に“積極的な聞き取り”を行ったのは、202412月19日に「女性セブン」が中居の女性トラブルを報じて以降だった。
1月27日の記者会見で遠藤龍之介副会長は、性的トラブルに対する中居の認識について「(女性側とは)異なる認識を持っている」と説明。記者から「中居氏は同意と言ったのか?」と問われた遠藤氏は、「おっしゃる通りです」と回答。その後、遠藤氏が訂正・お詫びし、会見は大紛糾となった。
フジ社内で流れた噂にX子さんは困惑
フジ元幹部が、中居に対する聴取内容について打ち明ける。
「中居さんは『無理やりじゃなかったという認識。100%、同意だった』と反論している。さらに、『行為後に彼女から交際を確認されるようなことを言われて言葉を濁してしまった。それで関係がこじれたのかも』と。ただ、その部分はメールなどの証拠はなく、中居さんの発言に依るもの。X子さんの認識と大きな食い違いがあります」
2人の間に何が起こったのか。前出のX子さんの友人が打ち明ける。
「事件後、X子はフジで関係の深かったアナウンス室の幹部らとリモートでやり取りをしていました。2023年10月頃『(X子さんが)中居さんと交際していた』と噂話が社内で流れ、それを耳にした彼女は困惑。『そんな話が出回っているんですけど、どういうことですか』と幹部らに尋ねていました。彼女は『ありえない。私にとって中居さんは取引先みたいな存在』と一蹴していた」
編成幹部A氏を直撃すると…沈黙の後、「真実が知りたい」
「週刊文春」記者はさらにA氏に訊いた。
——中居さんは一貫して「100%、合意」と主張しているのか。
「それは、私は全く知らないです」
A氏にとって、同年齢である中居への思い入れは人一倍強い。
中居が自身のホームページで引退を発表したのは、1月23日午前11時55分だ。当時放送していた、フジのバラエティ番組「ぽかぽか」はテロップで「タレントの中居正広さんが芸能界引退を表明」と報道。A氏は盟友の引退を同番組で知った。
最後に中居への思いを尋ねると長い沈黙が流れた。
「めちゃめちゃ難しいですね……。ただただ、私も真実が知りたいです」


