店内は、突き当たり奥がカウンター。右側にはレコードやCD、そしてオーディオ機器が並んでいる。テーブル席の脇にはいくつかのギターケースもあるので、ライヴにも対応できるようだ。そもそもビル自体が新しいため味園時代のような年季は感じられず、規模もずいぶんコンパクトではある。だが、かつてのZZ BARをぎゅっとコンパクトにしたような感じなので、これはこれで落ち着く。

「ZZ BAR」は布施で健在だ

 以前ここにあった店はラウンジだったというが、内装はだいぶ変えたのだろうか?

Kozy「いや、まだ全然いじってない。いまはレコードプレーヤーがあっち(店内中央のレコード棚近く)にあるから、そのうち移動するわ。レコード取りにいくのは一緒やねんけど。いちいちさあ、出ていかなあかんちゅうのが。レコードは、たぶん7、800枚ちゃうかなあ。前の半分ぐらいになっちゃいました。500枚以上売りましたねえ。あと1000枚ぐらい家にまだあるけど。それから天井をなんとかせな。でもエアコンがあるから楽なんですよ、味園にくらべたら。なんとか、やれやれと。ちょっと落ち着いたな」

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最終的に「いま、めちゃ盛り上がってる」布施を選んだ

 スピーカーを置けるスペースも限られていて、構造的にはなかなか難しそう。今後はいじっていく必要があるというが、味園時代と同じく、スピーカーはとてもいい音で鳴っている。結果的には理想に近い場所にたどりついたといえそうだ。もちろん、ここを見つけるまでには苦労がおありだったようだが。

オーナーのKOZYさん

Kozy「うちはレコード置きたかったから、ちょっと広ないと。カウンターだけの店はでけへんのよ。だからいろいろあったんですけど。東心斎橋のほうも見に行ったけど、もうホストクラブとかさ、キャバクラとか、風俗の店ばっかりになってるでしょ。あんなとこ入っていくの嫌やし。やっぱり周防町より北でないと人種が全然違うから、そこではでけへんなと思って。あと、長堀から北、物価は安いけど、なかなかね。だから一応、玉造とかさ、天満橋、そんで南森まで探したんです。でもやっぱり、『帯に短したすきに長し』じゃないけど、ちょっとねえ。そりゃできんことはないけど、誰が来るねんみたいなことがあるんで」

 そこで、最終的にたどり着いたのが布施だったということだ。