海外志向が強く、勢いで行ったザンジバルでマサイ戦士のジェームスさんと出会い、交際10ヶ月で結婚した鶴本詩織さん。
マサイ族の妻として村での生活も経験した後、現在は日本を拠点に活動している鶴本さん・ジェームスさん夫妻に、国際結婚のリアルを聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)
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浅草とかでも声をかけられる
――ジェームスさんは3回目の来日だそうですが、日本に初めて来た時の印象は?
鶴本詩織さん(以降、鶴本) (鶴本さんがジェームスさんの通訳をする)きれいで電気がいっぱいあって、人も車もいっぱいで。映画で見ていた国に本当に来たんだって、それが信じられなかったみたいです。ただ、タンザニアではカンフーが人気なので、ジャッキー・チェンの映画と勘違いしている可能性はあります(笑)。
――SNSでジェームスさんは有名人ということですが、日本人の反応で印象に残っていることはありますか。
鶴本 浅草とかでも、「いつも見てます」と声をかけてもらえてうれしかったですね。そうじゃなくても、「どこから来たの?」って興味持って声かけてくれるおじいちゃんもいました。
彼と一緒に歩いていると視線を感じることは多いですが、ネガティブな反応はほとんどなくて、ビックリされるとか、あとは、何かのイベントのコスプレだと思う人もいますね。
日本とマサイの生活面の違い
――ジェームスさんはとてもスラッとしているので、日本の既製品が合わないなど、生活面での苦労はないですか?
鶴本 たしかに身長は高いんですけど、186cmで57kgとすごく細いので、丈が足りないだけで何でも洋服は入っちゃうし、彼自身はあんまり気にしてないですね。
ベッドは足が出ちゃう時もありますけど、最初は「ベッドが柔らかすぎる」と言って、床で寝てたんですよ。
――マサイのベッドと日本のベッドは全然違う?
鶴本 マサイ村では並べた木の上に牛革を敷いて寝るので、すごく硬いんです。だから日本のベッドなんて柔らかすぎて気持ち悪いとなって、最初は何も敷かず床で寝ていたんですけど、今はこっちのベッドの良さに目覚めたみたいで、普通に心地よく寝てます(笑)。
あと、生活面の違いというと、マサイ族は頻繁に靴を洗うんですね。