「4万円以上のTシャツ」が売れている
(2)素材系高級Tシャツの最高峰「サンスペル」 4万480円
「世界中の富裕層が着ているTシャツとは一体どんなものか?」 。英国生まれの「サンスペル」はその問いの解答となるブランドのひとつだ。
1860年の創業以来、自社工場で高級アンダーウェアを作り続けてきたブランドは、高級Tシャツのさきがけとして知られ、ジェームズ・ボンドのポロシャツを手がけたこともある名門である。
1万円超のTシャツが揃うサンスペルの中でも、「シルクコットンTシャツ」はもっとも高価な一枚だ。
特筆すべきは独自に作り上げたシルク62%×コットン38%の素材。
シルクといえば、吸水性と放湿性、通気性、保温性、防臭作用などさまざまな機能をあわせ持つ“天然の機能素材”。さらにこのTシャツでは、なめらかな肌触りと豊かな光沢に定評のあるイタリア製マルベリーシルクが使用されている。
ただ、シルク単体ではTシャツとしての強度に不安が残る。そこでサンスペルはロングステープル(長繊維)のコットンをミックスすることで、耐久性を付与したのだ。
イタリアの紡績工場で紡がれた糸をポルトガルの生地メーカーで編み立て、仕立ては英国ロングイートンの自社工場で、と生産体制もビッグスケール。
素材の希少性も加わって、価格は4万円を超える。どっこい、この値段でも順調に売れているのだ。
2024年にホワイトが発売されると、東京を中心に予想を超える売れ行きを見せ、毎年安定して売れているという。レディースサイズも展開されており、今年はリクエストに応えてブラックが追加された。
もともとスーツやジャケットに合わせるためのテーラードTシャツとして開発されたものだが、筆者は単体使いを推奨したい。
なぜなら、素材が放つ高級感といい、ボディラインをキレイに見せるシルエットといい、誰かに見せびらかしたくなる一枚だから。





