「演劇とか、舞台に立つ仕事をしたい」人前に立つ仕事をしたいと思うようになった“きっかけ”

――今はストリッパーとして活動されていますが、子どもの頃に「人前に立ちたい」と思うようなことはあったんですか。

宇佐美 小6のときに、卒業文集に「演劇とか、舞台に立つ仕事をしたい。舞台に立たなくても、そういう関係の仕事をしていたい」と書いたことは覚えています。

――演劇や舞台に興味があった?

ADVERTISEMENT

宇佐美 5年生か、6年生のときに、親が劇団四季の公演に連れていってくれて。そこでかなり強烈なインパクトを受けました。大勢の人たちでひとつの作品を創っていてすごい、みたいな。

 それで、中学から演劇部に入って、高校までずっと演劇をやっていたんです。部活でも部長をやったりしたので、やっぱり優等生タイプだったんだと思います(笑)。

 

「1週間も風邪が治んねえわけねえだろ!」演劇部の顧問がモラハラ、パワハラをする人で…

――部活は楽しかったですか。

宇佐美 それが、全然楽しくなかったんです。顧問がモラハラ、パワハラをする人で、超ハードな部活だったんですよ。顧問の機嫌の良し悪しで、その日の部活の雰囲気が決まるみたいな。

 お気に入りの子は贔屓(ひいき)して、目の敵にしてる子にはすごく冷たくして。身体の弱い同級生が、風邪で1週間部活を休んで復帰したら、「1週間も風邪が治んねえわけねえだろ!」と怒鳴りつけるような、ヤバい人だったんです。

 高2のときに私が部長になって、多少反抗したりしたんですけど、そうすると顧問がすごく不機嫌になってほかの部員に八つ当たりするから、それ以上は言えませんでした。

――ひどい顧問ですね。

宇佐美 当時30代後半か、40代くらいの男性でした。あいつのことは、今でも許してない(笑)。

 部活自体は頑張ってたし、部員のことも好きだったけど、今こうして振り返ると演劇部時代は暗黒の思い出です。

 

――高校卒業後は大学受験をするんですよね。

宇佐美 そうです。小学校のときは親に言われるがまま受験したから、初めて自分の意思で進路を決めたのが大学受験だったんですよね。

 でも最初は、受験に対するモチベーションがあまりなくて。大学で何を学べば良いのかわからなかったから、美大に行こうと思ったんです。