新幹線のガードをくぐって“裏口”に出ると…

 新幹線のガードを潜り、在来線の踏切を渡って長岡駅の東口へ。こちらは大手通りが真ん中を貫く中心市街地と比べれば“裏口”といっていい。

 

 が、それでも25万都市の裏口は正面玄関とも遜色のない市街地ぶりだ。

 駅前には元ダイエーの商業施設「E・PLAZA」があり、その1階にはドトールコーヒーがちゃんと入っていた。地場の小さな喫茶店も悪くないが、安心安全ドトールの看板は旅人にも安心感を与えてくれる。

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 その目の前にはホテルニューオータニがあり、駅前広場からは路線バスがあちこちへ。小さな川を渡った向こうには、長岡高校などの教育機関も多い。

 
 

 高校生の姿が長岡駅周辺で目立つのは、近くにいくつもの高校があるからなのだろう。長岡は、教育の町。米百俵の精神なのである。

中心市街地は意外と小さい?

 約25万人の人口を抱える長岡の市街地は、とうぜん駅前の一角だけには留まらない。西側の大手通りを行ききった先、信濃川を渡った向こうにも市街地が続く。上越線沿いの宮内や押切などの駅周辺にも町があるのだろう。

 

 ただ、中心市街地という点では実にコンパクトだ。長岡駅周辺、ぐるりと歩き回っても、せいぜい30分ほどで済むような範囲に町の中心的な機能が集まっている。

 これには、長岡駅がかつての長岡の中心・長岡城本丸の跡地に設けられたことが関係しているのかもしれない。

 

 長岡の都市としてのルーツは、長岡藩の城下町にある。江戸時代初めに堀直寄が入って城下町建設に着手、その後牧野氏に引き継がれていまの町の原型が形作られた。

 長岡藩は新田開発や新潟湊の海運によって、一時期は相当に裕福だったという。