「病気があっても、自分の好きなようにやろうよ」
――今後も手術はされるんですか。
あやか もともとは、「20歳には完治する」って先生から言われていたんですけど、そんなに甘くはなかったですね。それに、一回手術すると、骨をまたちょっと削らなきゃいけないとか、微調整が必要になって。たぶん、整形もそうですよね。永遠のループって言うじゃないですか。でも、手術は何回もできないので、だったら、おしゃれ眼帯の方でもっと頑張ろうかなって最近は思いはじめてます。
私はもともとおしゃれが好きだし、キラキラしたものが好きということもあって、「病気があっても、自分の好きなようにやろうよ」みたいな、そういう活動もやりたいんです。
――病気や障害によって、好きなように生きられない人が多いと感じる?
あやか さっきも言いましたけど、治療に差し支えないなら、めっちゃ化粧しておしゃれしてもいいわけで、病気だからって関係ないはずなんですよね。逆に、「私、健康だから」っていうのも、だから何?って感じというか。病気より先に、人としてどう生きるかだよねって思ってます。
私は背中に金属が入っているから物理的にでんぐり返しはできないけど、それ以外にもできることはたくさんあるし、それを自ら諦めるような生き方はしたくないなって。
病気や障害のある人を隠したりがんじがらめにするんじゃなくて
――家族は、病気を理由にあやかさんのやりたいことを止めることはなかった?
あやか 一切、なかったです。他のきょうだいと同じように育ててくれたし、「病気だからこの子は隠さなきゃ」とか、そういうのも一切なくて。何なら術後、顔に金属の棒が刺さったまま一緒にスーパーも行ってました(笑)。
病気や障害のある人を隠したりがんじがらめにするんじゃなくて、その子がどうやったら楽しい人生を送れるのか、一緒に考えてくれるような環境も本当に大事だと思いますね。
写真=釜谷洋史/文藝春秋
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