〈あらすじ〉

 あれから5年。現代の地球環境に適応すべく、恐竜たちは限られた地域のみで生息するようになっていた。そんな中、陸のティタノサウルス、海のモササウルス、空のケツァルコアトルスの3大恐竜のDNAに心臓病の特効薬の鍵となる物質が含まれていることが明らかに。

 極秘任務を受けた工作員ゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)は、傭兵ダンカン・キンケイド(マハーシャラ・アリ)ら精鋭チームを率いて、その物質の確保に向かう。ところが、途中、巨大海洋生物に襲われる船と遭遇。乗っていた家族ともども流れついたのは、かつてジュラシック・パーク開園に備えて秘密裏に研究が行われていた禁断の孤島だった――。

〈見どころ〉

 脚本を手がけるのは、シリーズ最初の2作『ジュラシック・パーク』(93)、『ロストワールド/ジュラシック・パーク』(97)を執筆したデヴィッド・コープ。マイケル・クライトンの原作を読み直し、新章の展開を構想したとか。製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグ。本家復活。

「ジュラシック」シリーズ新章開幕!

「ジュラシック・ワールド」3部作の続編にして、新たなキャラクターが活躍する最新作。スカーレット・ヨハンソンを主演に迎え、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(22)の5年後を描く。

©2025 Universal Studios. All Rights Reserved. 配給:東宝東和
  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆恐竜のDNAを遺伝子治療に用いる発想は面白そうに見えたが、お題目倒れで、話がすぐ手詰まりになる。サイズで驚かせる流儀は堂に入っているものの、お化け屋敷のペースで恐竜が頻出するため、感覚が鈍麻してくる。シリーズ全体で7作目になるマンネリズムを打破し、奇想で観客を笑わせてほしかった。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★★海原を切り裂く巨大海竜、水陸両生の肉食恐竜、猛烈なスピードで獲物を狩る生き残りの執念を感じる恐竜たち。それだけでも見応えあるが、物語はボートで遭難の一家を救出して七転八倒。色気を吹き飛ばすヨハンソンの、命と真摯に向き合う傭兵役に魅了され、チビ恐竜に続編を期待。家族で是非。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆身も蓋もないほど古風な冒険活劇に初期化。出来は水準以上だと思うが、恐竜のキャラ立ち度は弱い。博物学的な興味の喚起力は限りなく希薄になった。設計の芯は、いかにもこの監督らしい『ジョーズ』『E.T.』や『インディ・ジョーンズ』シリーズなどスピルバーグ作品への混合オマージュ大会かと。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆恐竜を大画面で観て驚いたスピルバーグの魔法からリブートシリーズ7作目。今作はそのタイトルに疑問を抱いてしまうほど、“復活”感が薄い。恐竜、キャラクター、設定の粗さか? 楽しかったけど何に乗ったか忘れてしまうアトラクションみたい。“スカーレットサウルス”な大活躍のヨハンソンに星。

  • 今月のゲスト
    マライ・メントライン(著述家)

    ★★★☆☆良くも悪くも「ジュラシック」シリーズファン向けに洗練された作品。技術的に第1作から格段に進歩しているはずなのに、映像の手触り感や恐竜アクションのお約束感が「元祖ジュラシック・パークのまま」なのは、恐らく意図的と思われる。そこに名優スカヨハを投入した「化学反応」は見応えあるが!

    Marei Mentlein/1983年、ドイツ生まれ。テレビプロデューサー、コメンテーターとして幅広く活動。最新著書は『日本語再定義』。

  • 最高!今すぐ劇場へ!★★★★★
  • おすすめできます♪★★★★☆
  • 見て損はない。★★★☆☆
  • 私にはハマりませんでした。★★☆☆☆
  • うーん……。★☆☆☆☆
アクション女優としても評価の高いS・ヨハンソンが演じるのは、元特殊部隊で腕利きの秘密工作員。実は本シリーズの大ファンで「最初の5分で死ぬ役でも構わないから!」と自ら出演交渉して主役を射止めた。
©2025 Universal Studios. All Rights Reserved. 配給:東宝東和
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『ジュラシック・ワールド/復活の大地』
8月8日(金)〜全国ロードショー
監督:ギャレス・エドワーズ(『GODZILLA ゴジラ』)
2025年/アメリカ/原題:Jurassic World Rebirth/134分
https://www.jurassicworld.jp/