「身長123センチの大学生」のキャッチコピーで、生まれつきの疾患「2型コラーゲン異常症」の情報発信をする星来さん。低身長のほか、軽度白内障や側弯症といった合併症にも向き合いながら、障害者専門芸能事務所アクセシビューティーマネジメントに所属し、現在はモデル業も行っている。
そんな星来さんに、疾患が発覚した経緯から障害をめぐる社会の変化についてなど、話を聞いた。(全2回の2回目/最初から読む)
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「ちっちゃい子が運転してます」と通報されないように
――123センチの身長によって周囲から誤解されることも?
星来さん(以下、星来) 先日、レストランで塗り絵を渡された時はさすがに驚きましたね(笑)。
私の後ろ姿しか見てなかったり親と一緒にいると、子どもに間違われやすいですね。だんだん年齢と共に減ってきてはいるんですけど。
――子どもに間違われないよう、大人っぽく見えるようにしている部分もある?
星来 そう言われると、外に出かける時は必ずメイクするようにしていますね。
あと私、車を運転するんですけど、私が運転席に乗ると皆ビックリしちゃうので、それは気をつけてます。
――具体的にはどんなことに気をつけているのでしょうか?
星来 自分が運転する時も、必ず助手席から乗っていて。
一度、普通に運転席から乗って店の駐車場から出ようとしたら、すっごい視線を感じたことがあって。「あれ、私の車なんか変なのかな?」って思ったんですけど、よくよく考えたら、私が運転席に乗ったから皆心配して見てたのか、と。
なので、「ちっちゃい子が運転してます」と通報されないように、助手席から乗って運転席に移動するようにしたんです。
――免許を取ることにハードルはなかったですか。
星来 免許を取るのも大変でした。最初、試験場で、どういう風に車を改造したら乗れるようになるかという検査を受けて、足のペダルの延長と、背中とお尻にクッションを置いたらOK、みたいな検査結果をもらえたんですね。
で、その結果を持ったうえで、今度はペダルの延長をオーダーメイドで作ってもらうために車の工場に行って。
結局、うちが持っていった軽自動車だったらペダルの延長は要らないと工場の方にお墨付きをもらったので改造はしなかったんですけど、手間がかかりましたね。
――街なかでも周囲から視線を感じることはありますか。
星来 同じ障害の方は皆そうだと思うんですけど、子どもたちにじろじろ見られたりするのは日常なので、毎回、嫌な気持ちにはなるんです。
ただ、今私は保育の勉強をしているんですけど、実習を通じてわかったのは、悪いのは子どもじゃない、ってことなんですね。


