6/6ページ目
この記事を1ページ目から読む
路地裏に今も残る“ターミナル時代の面影”
万世橋駅という東京を代表するターミナルは、関東大震災とその後の復興都市計画のうねりの中で、歴史の彼方に消え去ったのである。
そうして裏通りの中に埋没して消えた万世橋のターミナル。しかし、高架下の商業施設の中に足を運ばずとも、周辺にはターミナル時代の面影がいくらか残されている。
そのひとつが、駅前から靖国通りにかけての一帯だ。細い路地が張り巡らされているこの一角には、古き東京、江戸の空気感を残した老舗が並んでいる。
かんだやぶそば、神田まつやといった江戸前のソバの名店もここにある。
現代的な繁華街、歓楽街とはまったく違うが、昼時になれば周辺のオフィスビルからこの町にランチを求めて会社員たちがやってくる。多少はお値段も張りそうなのに、どの店も行列ができていたりするからやっぱり東京はスゴい。
この町が日本有数の繁華街だった時代の風景はどのようなものだったのか。それを想像しながら、万世橋駅跡を歩いてみるのも、悪くない。
万世橋駅跡から中央通りに出て、中央線の高架をくぐって万世橋を渡れば、その先は電飾も色鮮やかな秋葉原の町である。
撮影=鼠入昌史
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。次のページでぜひご覧ください。
次のページ 写真ページはこちら




