この記事ではまだ「バラバラ事件」だとは分からない。地元紙・埼玉新聞は翌9月7日付朝刊社会面トップで大きく報じた。

若い女のバラバラ死体 乳房と両足ズタズタ 高階村 せい(凄)惨、目をおおう

 

 6日昼ごろ、入間郡高階村で、若い娘がバラバラ遺体となって発見された。同村の女性(19)で、後ろ手に括られ、胴体、乳房、両足をズタズタに切られたもので、急報により県警察本部・神山捜査一課長と中村鑑識課長は現地に急行。川越署に捜査本部を設置した。遺体は同日午後、解剖に付されたが、犯行は前夜と断定。女性の足取りと男関係の追及を並行して行い、犯行現場の確認と聞き込み捜査に全力を挙げた。同本部は土地カンのある変態性不良の犯行とにらみ、手首を括った縄の結び方と縄などの物的証拠から早期の検挙を目指している。

 記事は「裸にされうしろ手に」の中見出しを挟んで状況を詳しく描写する。

素っ裸で後ろ手に縛られカマスに包まれ…

 五女は5日夜7時半ごろ、同村中学校で行われた村の青年団運動会予行演習に行ったまま、6日朝になっても帰宅しなかった。不安に思った家人が同日早朝、牛乳配達に来た消防団員に「娘がまだ帰ってきていない」と話したところ、消防団員5~6人が寄り集まり、8時半ごろから行方を探し始めた。そのうち、村道南側の陸稲の穂が荒らされ、人が入った形跡があるのを発見。付近一帯を探し回ったところ、村道から約20メートル入った畑の中に血に染まったズロース(下着)が捨てられ、そこからさらに約7メートル離れた芋畑に筋肉らしい肉塊があるのを見つけた。驚いた消防団員は「彼女は殺されている!」と午前9時半ごろ、同村駐在所に急報。川越署員3人が駆けつけ、消防団員全員が召集されて同村一帯の捜索を開始した。

 

 正午ごろ、急を聞いた村民らも加わり、東武東上線新河岸駅から約15メートル離れた高階村農協の糞尿処理所が怪しいと、竹竿で深さ1メートル余のタンク一つ一つをつついていた消防団員が「何か固いものに触った」と言いだした。署員と団員がタンクの汚物をかい出したところ、カマスに包まれ、素っ裸で後ろ手に縛られ、両足を切断されて両方の乳房を切り落とされた、見るも無残な胴体が発見された。次いで東側のタンクから両足が見つかり、さらにズロースの発見場所から約300メートル南東の氷川神社境内の草むらから両乳房が見つかるなど、午後4時ごろまでに村内4カ所からバラバラ遺体全部が発見された。

地元紙・埼玉は大きく報じた

ADVERTISEMENT

 埼玉の記事は盛りだくさんで、ほかに次のようなことが書かれていた。