ちょっぴり悲しい? 「タレおにぎり」とは
賃金を置き去りにして上がり続けるおにぎりの価格。ちなみに「のりなしおにぎり」や「巨大おにぎり」の増加は、コスト削減のためと言われる。
「今までの主流、手巻きおにぎりタイプはまるで新商品が出なくなりました。その代わりに、のりがないおにぎり、『一膳御飯』などの大きなおむすびや具だくさんの商品が増えています」
確かに、“節約系おにぎり”か、豪華版で単価を上げたようなものは新商品が次々と出ている。その中でも高下さんの心に残ったおにぎりが「焼肉のタレまぶし」だという。
「一膳御飯シリーズのおにぎりで、肉はなくてもたしかに焼き肉とご飯を食べているかのようなうまさです。焼き肉をタレにつけて、ご飯の上でワンバウンドさせた“あの感じ”をうまく再現できているなと」
聞くからにおいしそうだが、一度しか見かけないほどの“超短命商品”だったという。
なおタレシリーズはこれ以外にも「うなぎのタレ」「天(ぷら)タレ」などがあり、ほんのりもの悲しくも“庶民の知恵”を凝らしたメニューが目立つ。
「『こういうの好きでしょう?』みたいに心をくすぐられますね」
まさかのカムバック「100円セール」
2024年には、より安価な商品で庶民の節約意識に寄り添う「うれしい値!」シリーズのおにぎりが登場したものの、半年ほどで大半の商品は消えた。安売りより付加価値を出す路線にシフトしたと見られ、今や300円超えの高単価おにぎりも目立つ。
そんな中で、高下さんを含むおにぎりファンたちにとって一大イベントだったのが、2025年6月に4日間実施した「おにぎり・寿司スーパーセール(100円セール)」だ。
