ここ数年、所沢が急成長しているらしい。
池袋駅から特急に乗ったら20分足らず。特急券が惜しいというなら急行でも20分ちょっとだから、そんじょそこらの東京都内のベッドタウンよりも都心に近い。駅ビルから駅前のプロペ通りまで周辺の活気は言わずもがなで、大きなマンションも次々に建っている。
さらに都心への通勤はもとより、西武池袋線と新宿線が乗り入れているおかげで川越や秩父もすぐそこだ。ちなみにベルーナドームで西武ライオンズの応援をしようと思ったときも、ほんの10分ほど。
まあそんな天下の所沢。今回の主役は、西武池袋線でそこからひとつ手前の駅である。ちょうど東京都と埼玉県の都県境に位置する秋津駅だ。
“ナゾの通過駅”「秋津」には何がある?
秋津駅は、特急はもちろん快速急行も急行も通過する。停まるのは各駅停車と準急、あとはラッシュ時などに少しだけ走っている快速や通勤準急だけだ。
だから秋津駅、所沢や練馬、またひばりヶ丘や石神井公園といった駅などと比べると圧倒的に小さな駅だ。
だが、一方で秋津駅は西武池袋線にとって特別な駅でもある。何しろ、小さな駅なのにお客の数は主要駅に引けを取らない。1日の乗降客数は7万6000人を上回る。
さすがに所沢や練馬には水をあけられているが、快速急行も停まる石神井公園とは五分の戦い。西武鉄道全体の中でも10位にランクインしている。
