首都圏からわずか10分の船旅でたどり着く、東京湾の無人島・猿島。歴史遺産として人気が高く、多くの観光客が訪れる島だが、実は釣り人にとって驚くべきポテンシャルを秘めた「楽園」でもある。

 今回は島内の「オイモノ鼻」と「砂浜」の2大ポイントで実釣調査を敢行。驚きの魚影の濃さ、予想を裏切る釣果とは――。

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猿島ではたして何が釣れるのか?

 猿島で釣りができるポイントは2か所。一つは船着き場横の砂浜。もう一つは島北東部にあり、砲台跡地からすぐのオイモノ鼻という磯。

階段を降りたすぐに平磯が広がる

 オイモノ鼻は釣りをするなら磯靴が必須になるが、エントリー自体はラクな小磯だ。荷物を最小限に留めてきたので、シンプルなちょい投げ釣りからスタートした。

干潮時のほうがエントリーしやすい

 ジャリメという虫エサを付けて30mほど投げる。ある程度投げられれば砂地が広がっているようで根がかりの心配は少ない。ずるずると海底をゆっくり巻いてくるとすぐさま魚のアタリが手元に伝わった。アワセをいれて回収すると、なんとシロギスが釣れた。

シロギス

 砂の女王ともいわれるシロギスだが、実は磯でも釣れる。群れで行動する傾向があるため、同じ場所に投げ込むと……またしても小気味よいアタリで次々にヒット。

2本の針に同時ヒットも!

 まさに入れ食い状態。本土でこんなに釣れる釣り場があればエントリーできないほどの人であふれるのが、首都圏の釣り場事情だが、たった10分の航海の先に楽園があったのだ……。オイモノ鼻では十分な釣果が見込めることがわかった。そこで、続いては船着き場に戻り、砂浜でも釣れるのか調査してみる。