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冷たい“そば”が食べたい! 山手線「冷やがけ麺」の旅へ出かけよう。神田駅~田端駅編

きりっとしまった麺で、暑さ対策

2018/08/10

genre : ライフ, グルメ

3. 御徒町駅。昭和通り沿い「かめや」の「冷やし天玉そば」

 御徒町駅から東側に向かい、昭和通りのディスカウントショップ多慶屋を秋葉原方向に歩いていくと「かめや」が現れる。「かめや」は昭和46年に創業した古参店で、今も荒川社長が味の向上に尽力されている。そばは有名老舗店と同じ粉を仕入れ自家製し、つゆも自家製である。「天玉そば」というメニュー・名称を考案した店としても有名だ。「冷やし天玉そば」(430円)は、4つにカットしたかき揚げと温玉がそばに載って、冷たいつゆがかかったもの。茹であげの麺のコシが素晴らしい。きりっとして甘くないオトコつゆが「かめや」の特徴だ。出汁の香りも申し分ない。

「かめや御徒町店」は昭和通りを秋葉原方向へ歩くとすぐだ
「冷やし天玉そば」は元祖天玉そばの冷たいバージョン

4. 上野駅。さくらテラス「喜乃字屋」で「冷やしかき揚げ天そば」

 7月末の上野駅南口、アメ横入口のあたりもまた、アジア人が大勢集まっていた。さくらテラスにある「喜乃字屋」にも、そばを楽しむ外国の方がたくさん。

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「喜乃字屋」は渋谷や新宿で人気の「信州屋」と同じ経営である。北海道産のキタワセのそば粉100%で製麺。そばはかけ、もり、冷やしと同じ値段で提供し、注文時にどれにするかお願いするスタイルだ。「冷やしかき揚げ天そば」(570円)では、天ぷらはきれいに揚げられて別皿で提供される。そばは細めのコシのしっかりした麺である。つゆはいわゆる辛汁ではなくあっさりした赤味で透き通ったタイプ。上野の夏の風景をみながら食べるのもオツである。

ガラス張りの明るく落ち着いた雰囲気の「喜乃字屋」
かき揚げがサクッと揚がり別皿で提供される