更年期世代になると“なんとなく不調”が増えてくるもの。その不調を解決する助けとなってくれるのが漢方です。
今回のゲストにお招きしたのは、東京女子医科大学附属東洋医学研究所クリニックの木村容子教授。女史会メンバーが気になっている漢方治療、木村先生が提唱する「ポジティブ・エイジング」についてお話を伺いました。
『週刊文春WOMAN 2026創刊7周年記念号』より、一部を抜粋してご紹介します。
女性の体は「7年周期」で変わる
渡辺 先生は「7年周期で女性の体は変わる」とおっしゃっていますよね。
木村 女性の体のピークは28歳前後。中国最古の医学書『黄帝内経』にもそう書かれていて、28、35、42と7年ごとに節目があり、49で閉経だと。人生百年で想定されていて、この概念は二千年前からあるんですよ。
女史会 二千年前から!
木村 そこで私が提唱するのが「ポジティブエイジング」。加齢は自然現象であり止められない。ならば時計の針を戻すのではなく遅らせ、寿命を全うできるようにしようと。中国でも昔から、長生きというのは寿命を長くすることではない、と言われているんです。本来備わっている命を十分に発揮させる、すなわち天寿を全うすることだと。ですから、できればピーク以後は緩やかにしたい。漢方の概念では、年齢を重ねれば「変わるのが当たり前」。ですから、「変わらないようにする」のではなくて、「どう変化するのか」。
松本 アンチエイジングで対抗するのではなく、積極的に受け入れる。
木村 その通り。ですから、気をコントロールするのが大切で。まずは、食事と睡眠で気を補う。補ったものを巡らせるのはやはり運動です。そして、感情は気の働きを整える。ですから、喜怒哀楽いろいろあっていい。イライラしたならそれを体のサインと受け止め、整えればいい。
女史会 なるほど~。
どこで力を抜くのかがポイントに
木村 ただ、エネルギーボールの大きさで対応の仕方は違ってきます。若い頃は男女ともにエネルギーがあるので何ごとも全力で大丈夫。でも30代をピークに使えるエネルギーが少なくなっていくので、若い頃と同じつもりでいると調子を崩す。特に40代は、プレ更年期・更年期で女性ホルモンが低下してきて、うまく調整できないから体が混乱状態に陥る。それをなんとかしようと無意識のうちに余分なエネルギーを使ったりするので、今までと同じように暮らしをしていても疲れやすくなるんです。じゃあどうするのか。優先順位をつけて休むのが大事。休養はサボってるんじゃなくて積極的なメンテナンス。どこで力を抜くのかがポイントになってくるんです。
野宮 私は子供の頃から食が細く、ほんとに小さかった。でもそれは、生まれつきで、人と比べてもしょうがない。自分の大きさで自分なりにやっていく。
松本 燃費よく、細く長く。


