気になる時給は……?

 時給は1200円。7時間半働くと9000円もらえる。求人サイトには、体験者のレビューが掲載されていた。コメントを見る限り、日雇いでゴミ収集を選ぶのは30~40代が多そうだ。若くて動きが機敏な世代が中心だ。それでも、50代後半や60代前半のコメントも混ざっていた。

「やさしくご指導いただき、ありがとうございます。気持ちよく汗をかくことができました」という62歳のコメントが勇気をくれた。同世代がしっかり機能している証だ。

 この会社は、アルバイトの採用が社員や契約社員など常駐の従業員のリクルートも兼ねているようだ。「長期アルバイト歓迎」と書かれていた。働きがよく、会社と本人が相思相愛状態になれば、継続することができる。

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 それでも、採用が決まってから働く日までの2週間で徐々に不安になってきた。7時間半身体を動かし続ける自信が持てない。しかし、もう後に引けない。自分がキャンセルしたら、困る人がいるはずだ。

 その2週間、近所にある自治体が運営する1回300円のジムに1日おきに通った。バーベルを上げ、スクワットマシンにトライし、ペダリングという脚の筋肉を鍛えながら心肺機能も強くなるマシンをこいだ。

 たった2週間ジムで鍛えたからといって、すぐに体力がつくことなどないだろう。でも、やらないよりやったほうがいい。少なくとも気持ちは前向きになる。1日ゴミ収集をするために、何日もジムに時間を使い、少額ながらもお金を使うのは本末転倒とも思った。でも、この機会になまった自分に鞭を打ち、マシな身体になれる気もした。

次の記事に続く 「厳しい。臭い」「ネコ並みに大きいネズミが…」仕事と収入が激減→63歳で『日雇いゴミ収集員』になった男性が直面した“過酷すぎる労働環境”

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