政治ニュースを日頃から追っている人なら、「維新の議員さんもやっています」と聞いた瞬間、むしろ警戒するのではないか。実際、この事業主の男性もそうだった。資料を取り寄せて読んでみると、タイトルは「コスト削減の提案」。一般社団法人に「理事」として名を連ね、わずかな報酬を得て働いている体裁を取る。すると国保をやめ、社会保険に切り替えることができ、保険料が大きく下がる。まさに「国保逃れ」の手法である。

誘われた男性は「どう見ても『気持ち悪い』感じがした」と

 誘われた男性は「倫理的にまずそうだし、どう見ても『気持ち悪い』感じがした」と語っている。その後、男性が自民党の占部走馬・大阪府議に事情を説明して問題が表面化した。

議会で告発した占部走馬大阪府議(本人インスタグラムより)

 新聞的には、しんぶん赤旗が最初に報じ、日刊ゲンダイの「チンピラ維新」で妙に注目され、朝日新聞が深掘りした格好だ。こうして読むと、タブロイド紙とはいえ「チンピラ」と形容され、それがそれなりに通用してしまう状況そのものがすでに異常だとも言える。

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 この構図には、はっきりした既視感がある。維新の共同代表である藤田文武氏をめぐる政治資金の問題が報じられた(こちらも「しんぶん赤旗」がきっかけで各紙が後追いした)。

 報道によると藤田氏側は複数年にわたり公設秘書が代表を務める会社に対し、ポスターやビラの印刷費などの名目で、公的資金を支出していた。金額は合計で2000万円規模に上るとされる。

 支出先となっていた会社の代表は藤田氏の公設秘書で、秘書自身も報酬を受け取っていた。公金が「身内」の会社に流れ、結果として還流しているように見える「公金還流」の構図だと指摘された。

 藤田氏は取材に対し、「違法性はない」と説明している。しかしその後、発注先を変更し、党としてもルールの見直しを進める考えを示した。

 似たような支出のあり方については、他の維新議員をめぐっても報じられている。※維新・藤田共同代表に続き…高木かおり総務会長も秘書への"公金還流"発覚で批判の声相次ぐ《「ここまで同じ手口とは」「単なる議員と秘書の関係じゃ…」2ショット撮も》(「週刊文春」編集部 2025年11月23日配信)