毎朝1時間はメイクに時間をかけた
――「3層仕上げ」メイクにはどれくらい時間がかかりますか?
あざみ 1時間はかかっていたと思います。親にもあざを気にして隠していると思われたくなかったので、すごい朝早くに起きて完璧にメイクができた状態で、何事もなかったように「おはよー」って朝ごはん食べる日々でした(笑)。
――あざ専用化粧品もあるそうですね。
あざみ 一度買ってみたことはあるんですけど、私にはあまりに使いにくくてすぐやめちゃいました。ファンデーションが硬すぎてバリバリしているし、厚塗り感もハンパなくて。で、崩れ方も汚いしで、ほとんど使わずに終わりました。
――市販のどこにでも手に入るもので十分隠せる?
あざみ そうですね。一般的な化粧品の中でもカバー力が強いものを選ぶ感じです。あとは、舞台用のメイク用品もおすすめですね。
一般的なメイクと一番違うのはベースで、あざのある方にちょっと多めにコンシーラーを塗る感じです。あと、あざの部分は血色がないので、チークもちょっと多めに塗るとか、その程度です。
道徳の授業が、まるで自分のことのように…
――「あざを気にしていると思われたくないのに、あざ隠しメイクをする自分」というところで葛藤はあった?
あざみ メイクで完璧に隠せるようになったら葛藤もなくなっていって。メイクし始めの時はやっぱり気にしていると思われないように、薄めに薄めにやって目を慣らしていく作戦じゃないですけど、気づいたらトップギア入ってました、みたいな感じでやってました。
今思えば、自分自身、「気にしていない」と思い込もうと必死だったと思いますし、あざについて周りにどう接してほしいかもよくわからなくて。
――そうだったんですね。
あざみ 道徳の授業で、「プールの授業で水着に着替えた時、友だちの胸にある手術の傷痕が見えたらどうしますか」みたいな設問があったんです。
で、その3択が、「『気にしなくて大丈夫だよ!』と声をかける」「『どうしたの?』と聞く」「見て見ぬふりをする」だったんですけど、この問題自体、自分のことを言われているようですごく嫌だったし、選択肢のどれも嬉しくなくて。
